1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680687
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中野 實 千葉大学, 理学部, 教授 (80009604)
|
Keywords | 透明帯 / 卵子 / 哺乳類の受精 / 細胞間認識 / 糖タンパク質 / 糖鎖構造 / 精子・卵子相互作用 / 精子レセプター |
Research Abstract |
ウシ卵子透明帯中の精子レセプターについて、その構造および分布状態について調べた。 1)未分別の透明帯糖タンパク質のプロナーゼ消化物および還元カルボキシメチル化物について、精子-卵子阻害活性を測定した結果、精子レセプター活性は糖鎖にあるが、タンパク質のコンフォメーションも活性発現に必要なことがわかった。 2)未分別の透明帯糖タンパク質から得たN-グリコシド糖鎖に含まれる、唯一の中性糖鎖である高マンノース型糖鎖が精子レセプター活性をもつこと、この糖鎖は構成3成分(ZPA、ZPB、ZPC)のうちの一成分に偏在しているのではなく、少なくともZPAとZPBには存在していることを明らかにした。 3)次に、アルカリ処理によるO-グリコシド糖鎖の単離を試みたが、N-グリコシド糖鎖の一部も遊離してしまい成功しなかった。レクチンカラムを駆使してN-グリコシド糖鎖を除去した残りのO-グリコシド糖鎖には活性が無かったが、得られたO-グリコシド糖鎖の収量が低いため、N-グリコシド糖鎖のみに活性がある、との結論には至らなかった。 来年度は、ウシの精子レセプターの活性部位の構造解析に進む予定である。
|
Research Products
(1 results)