1998 Fiscal Year Annual Research Report
微小管結合性/rho活性化因子の分裂環形成=細胞質分裂における役割の研究
Project/Area Number |
09680694
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Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
榎本 平 神戸大学, 医学部, 助教授 (00127622)
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Keywords | 微小管 / 分裂環 / チューブリン / Rho G蛋白 / 細胞質分裂 / コルヒチン |
Research Abstract |
Balb/c3T3細胞をコルシチンで処理し微小管を崩壊させると、アクチン線維形成が誘導されることを見い出し、その活性がRhoG蛋白の活性化を介していることを前年まで見い出していた。この活性因子を精製同定するために、1)細胞の大量培養を行い、細胞画分と膜画分に分けた。2)RhoGDI-GST及びRho活性化因子RhoGDI-GST蛋白を別途用意し、これをGSTカラムに結合させ、Rho蛋白カラム、RhoGDIカラムを作った。3)これらのカラムに上記の細胞画分を通し、特異的に結合した蛋白を調べたところ、約52KDaの細胞質蛋白がRhoGDIと強く結合することが判明した。4)この蛋白は、抗体検査で微小管の主要な構成蛋白でかつコルヒチンと結合するチューブリン蛋白であることが判明した。更に、他の方法で精製したチューブリン蛋白も確かにRhoGDIに結合し、かつその活性を抑制することを見い出した。上記の結果から、細胞運動や形態形成更にシグナル伝達で極めて重要な役割を果たしているアクチン繊維の形成は微小菅チューブリン蛋白によっても制御されていることが世界的に初めて明かになった。現在チューブリン蛋白の遺伝子DNAを改変し、RhoGDI蛋白との結合配列を検索している。予備実験では、チューブリン蛋白のGTP結合部の配列が重要な役割を果たしていることが明かになってきている。
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Research Products
(1 results)