1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680697
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮川 勇 山口大学, 理学部, 助教授 (50136165)
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Keywords | 酵母 / Saccharamyces cerevisiae / ミトコンドリア / ミトコンドリア核 / DNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
1、酵母菌を好気的に培養すると細胞あたり約50個の小球状のミトコンドリア(mt)核が形成されるが、嫌気的に培養するとmt核は大きく凝集し細胞あたり数個程度になる。これらの大きさの異なるmt核を細胞内の形態を保った状態で単離することができる(Shiiba et al 1997)。好気培養酵母からミトコンドリア核単離法(miyakawa et al 1987)に従って、Nonidet P-40で可溶化したミトコンドリア分画からmt核を単離レし単離mt核を2MNaClとDNaseI処理により解体し、遊離したタンパク買をDNAセルロースカラムにかけて、DNAカラムに結合したタンパク質を分離した。このうち、量的に多い分子量67kDaのタンパク質について一次元SDS-PAGEで分離後、PVDF膜に転写して、N末からのアミノ酸配列10個をアミノ酸シークエンサで分折した。その結果、配列はミトコンドリアに局在する酵素carnitine a cetyltransferase(CAT)の配列と一致した。そこで、CAT活性の測定およびこのタンパク質のポリクローナル抗体を用いた分析を行なつた。mt核抽出液からBlue SepharoseカラムとDNAセルロースカラムを用いて67kDaタンパク質をほぽ精製したところ、この画分にCAT活性が検出されたことから、このタンパク質はCATてあると考えられる。蛍光抗体法ではこのタンパク質はミトコンドリアに局在ずることが示された。ミトコンドリア内膜酵素とされるCATがなぜ単離mt核に強く濃縮されているのかについて、現在検討している。 2、一次元SDS-PAGEではmt核タンパク質の分離が十分ではないので、当初の計面どうり高分解能でかつ多量のタンバク質を泳動できる大型二次元電気泳動装置(アト-社)を購入して、全mt核タンパク質を1回の泳動て分離する方法を検討している.タンパク質の可溶化と分離条件の設定が難しく当初の計面より遅れているが、分離法が確立後PVDF膜に転写した個々のタパク質について平成10年度アミノ酸配列分析を行なう予定である。
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