1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680697
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮川 勇 山口大学, 理学部, 助教授 (50136165)
|
Keywords | 酵母 / Saccharamyces cerevisiae / ミトコンドリア / ミトコンドリア核 / DNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
1. 酵母ミトコンドリア核単離方法(Miyakawa et al.1987)に従って、ミトコンドリア分画からミトコンドリア核を単離した。ミトコンドリア核タンパク質を、一次元目にアガロースを用いる二次元電気泳動法で分析した。この方法を用いると、分離にアクリルアミドを用いる従来の方法よりも10倍以上のタンパク質が泳動可能となった。 分離したタンパク質をPVDF膜に転写してアミドブラック染色後、各スポットを切りだし、protein sequencerでN末端からのアミノ酸配列の決定を試みた。二次元電気泳動でミトコンドリア核成分として20以上のタンパク質が検出できるが、その中でタンパク質量の多いものから分析を行なった。その結果、分子量 54kDa,52kDa,50kDa,38kDa,22kDa(2種類)の6つのタンパク質についてはN末端から数個以上の配列が決定ができたが、35kDa,33kDa,30kDaタンパク質については、タンパク質量が十分にあり、しかも他から分離したスポットを形成したにもかかわらず、アミノ酸配列の決定ができなかった。これらは、N末端がプロックされている可能性もあるが、2つ以上のタンパク質が依然混合している可能性もあり、引き続き、タンパク質の分離条件について検討している。 2. 酵母の増殖過程でのミトコンドリア核とミトコンドリアの挙動について詳しく解析した。実験には三角形の酵母Trigonopsis variabilisを用いた。ミトコンドリア、ミトコンドリア核様体、微小管およびアクチンをそれぞれDAPI染色法、DiOC6(3)染色法、蛍光抗体法およびローダミン ファロイジン染色法により解析した結果、ミトコンドリアは微小管およびアクチンと密接な関係をとりながら、娘細胞に伝達されることを明かにした(Miyakawa and Yanagamizu,1998)。
|