1997 Fiscal Year Annual Research Report
GPIアンカー部分の生合成過程における細胞位相学的研究
Project/Area Number |
09680707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
廣瀬 伸一 福岡大学, 医学部, 助教授 (60248515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 助教授 (10148877)
池原 征夫 福岡大学, 医学部, 教授 (70037612)
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Keywords | GPIアンカー |
Research Abstract |
GPIアンカー型蛋白は小胞体で生合成された直後に、小胞体で予め生合成されていたGPIアンカー部分に転移される。哺乳類細胞でGPIアンカー部分の生合成は極めて複雑で、中間体は15種以上存在すると考えられる。合成は小胞体細胞質側で開始され小胞体内部で完成される。現在までのところ、小胞体膜を挟んだ中間体の転移(flip-flop)はフォスファチジルイノシトールにN-アセチルグルコサミンが転移し、その後脱アセチル化がおこった時点で発生するとされている。しかしながらこのflip-flopがどのような機構で起こるかは全く明らかにされていない。また、既に知られているGPI欠損株は多いが本機能の異常株は認められていない。 このため、我々はエチルメチルサルホネイト(EMS)を用いて赤白血病細胞K562細胞変異株を作成した。GPI部分の合成に異常を来した変異株は、GPIアンカー型蛋白質であるCD55及びCD59が消失する。この特性を利用しフローサイトメトリーを用いてGPI部分の合成に異常を持つ変異細胞の単離を試みた。得られた細胞を既に知られているGPI欠損株と細胞融合を行い、CD55及びCD59の発現回復を指標(相補性)に新しい変異を持つすなわちflip-flopに異常を有する可能性がある変異株を選択した。これらのなかで今までのGPI欠損株とは相補性の異なる、二つの変異株、5A、5Jを得た。現在、その性質と関係する遺伝子異常を検索中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T Fujiwara,N Takami,Y Misumi et al.: "Nordihydoroguaiaretic Acid Blocks Protein Transport in the Secretony Pathway Causing Redistribution of Goldgi Proteins into the Endoplasmic Reticuum" Journal of Biological Chemistry. 273・5(in press).
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[Publications] M.Sohda,Y Misumi,A Yano et al.: "Phosphorylation of vesicle doking proteins p115 regulatesits association with the Goldi membrane" Journal of Biological Chemistry. 273(in press).