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1997 Fiscal Year Annual Research Report

性モザイクマウスを用いた肝臓発生過程における細胞増殖・分化パターンの解析

Research Project

Project/Area Number 09680722
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

塩尻 信義  静岡大学, 理学部, 助教授 (70162568)

Keywords性モザイクマウス / オルニチルトランスカルバミラーゼ / 肝臓 / 細胞系譜 / 胆管分化 / グルタミン合成酵素
Research Abstract

spf-ashヘテロ型雌肝臓におけるオルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)発現のモザイクパターンを発生を追って免疫組織学的に解析した。妊娠15.5日目と17.5日目胎児、新生児、生後1週、2週、8週個体の肝臓を用いた。
パッチ(切片上でのOTC陽性肝細胞あるいは陰性肝細胞の集合体)サイズは発生の進行とともに増加した。また胎児期から新生児期にかけて、パッチは細い索状構造をとったが、生後結節状のものが増加した。血管周囲をとりまくような肝細胞の増殖、あるいは肝小葉を横切るような規則的なモザイクパターンはみられなかった。以上の結果は、胎児期ならびに新生児期において肝細胞の移動が盛んであること、生後、肝細胞は娘細胞を結節状に配置することを示唆している。パッチの3次元的な接続性については、成体肝臓や生後2週個体肝臓においてよく接続していた。
胎児期後半には、門脈周囲の肝細胞が胆管細胞に分化をし、また生後1週から2週個体肝臓において、中心静脈周囲1-2層の肝細胞はグルタミン合成酵素を局所的に発現する。これらのパターンとOTC性モザイクパターンとの関係を、二重免疫染色により検討したところ、ほとんど相関はみられず、ランダムであった。これらの結果は、肝細胞集団中に、将来胆管細胞に分化するべく、あるいはグルタミン合成酵素を発現するべくコミットされたものがあって、それらが増殖し上記パターンを形成するのではなく、分化能力や遺伝子発現について等価な肝細胞が場に応じて胆管細胞になったり、グルタミン合成酵素を発現することを示唆している。
次年度はパッチの接続性ならびに肝細胞における遺伝子発現パターンとの関係を3次元レベルで解析する。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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