1998 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子トラップクローンの解析を目的とした in situ RT-PCR法の開発
Project/Area Number |
09680728
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
荒木 正健 熊本大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (80271609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉信 公美子 熊本大学, 遺伝子実験施設, 助手 (20274730)
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Keywords | in situ hybridization / RT-PCR / マウス胎児 / Hox遺伝子 / ES細胞 / 遺伝子トラップ |
Research Abstract |
(1) 前年度樹立したトラップクローン(ES細胞)の解析を行った。ES細胞とへテロマウスの両方について、レポーター遺伝子であるβ-geo遺伝子の発現を、X-gal染色により調べた。ES細胞において強い発現が検出されたトラップクローンの中のひとつ、Ayu-8008は、マウス8.5日胚では卵黄嚢・体節・神経板に、9.5日胚ではさらに心臓・尾芽に発現を示した。15.5日胚になると脳、心臓、筋肉においても発現を示した。成体では、脳・心臓・肺・腎臓・精巣・膀胱・皮膚などに発現を示した。 (2) ES細胞を材料としてin situ RT-PCR法の条件検討を行った。プローブにはp-geo遺伝子をポジティブコントロールとして用いた。プロテアーゼ処理、PCR(遺伝子増幅)、ハイブリダイゼーションなど各ステップについて最適条件を検討した。次に材料としてヘテロマウスの組織切片を用い、in situ RT-PCR法の条件検討を行った。X-gal染色の結果と矛盾しない程度の結果は得られたのだが、バックグランドが比較的強く、X-gal染色より高感度な系とは言えない状況である。 (3) 次年度は、サンプル処理の方法をさらに改善してバックグランドを下げることにより、X-gal染色以上の高感度なアッセイ系の確立を目指す。次に、トラップクローンから単離した遺伝子をプローブにし、in situ RT-PCR法を用いて、発現時期及び部位を解析する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shoji Fujimoto: "Analysis of the murine Hoxa-9 cDNA: an alternatively spliced transcript encodes a truncated protein lacking the homeodomain" GENE. 209. 77-85 (1998)
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[Publications] Tomohisa Sekimoto: "Region-specific expression of murine Hox genes implies the Hox code-mediated patterning of the digestive tract" Genes to Cells. 3. 51-64 (1998)
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[Publications] Junnosuke Inoue: "A family with Liddle's syndrome caused by a new missense mutation in the β subunit of the epithelial sodium channel" J. Clin. Endocrinol. Metab.83・6. 2210-2213 (1998)