1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子トラップクローンの解析を目的としたin situ RT-PCR法の開発
Project/Area Number |
09680728
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
荒木 正健 熊本大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (80271609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉信 公美子 熊本大学, 遺伝子実験施設, 助手 (20274730)
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Keywords | in situ hybridization / RT-PCR / マウス胎児 / Hox遺伝子 / ES細胞 / 遺伝子トラップ |
Research Abstract |
(1)前年度に引き続き、トラップクローン;Ayu-8008の解析を行った。トラップベクター挿入部位近傍の染色体断片を回収し、その塩基配列を決定したところ、ラットEST(Al548797)と高いホモロジーを示すことが分かった。次に、このEST内部のセンスプライマーとトラップベクター内部のアンチセンスプライマーを用いてRT-PCRを行い、Ayu-8008ヘテロマウスにおいて、融合mRNAが発現していることを確認した。 (2)マウス腎臓切片を材料にしてin situ RT-PCR法の条件検討を行った。プライマーには、マウスargininosuccinate synthetase(ASS)遺伝子をポジティブコントロールとして用いた。プロテアーゼ処理、PCR、DIGシステムによる検出など、各ステップについて最適条件を検討した。プローブによるハイブリダイゼーションステップを省き、PCR時にDIG-dUTPを直接取り込ませることにより、バックグラウンドを下げることが出来た。次に材料としてAyu-8008ヘテロマウス及び正常マウスの組織切片に関して、(1)で使用したプライマーを用いて、in situRT-PCRを行った。その結果、X-gal染色と矛盾しない結果が得られた。ただし、検出感度に関しては、やはり、PCRのサイクル数を多くするとその分バックグラウンドが高くなるため、期待していたような高感度アッセイ系の確立には至らなかった。 (3)Ayu-8008ホモマウスの表現型に関しては、一部成長遅滞が見られるものの、遺伝的背景の影響が予想されたため、C57BL/6への戻し交配を進めているところである。
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[Publications] Kimi Araki: "Exchangeable gene trap using the Cre/mutated lox system."Cellular and Molecular Biology. 45・5. 737-750 (1999)
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[Publications] Takashi Imaizumi: "Mutant mice lacking Crk-II caused by the gene trap insertional mutagenesis:Crk-II is not essential for embryonic development."Biochem.Biophys.Res,Commun.. 266・2. 569-574 (1999)
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[Publications] Arata Azuma: "Role of E-selectin in bleomycin induced lung fibrosis in mice."Thorax. 55・2. 147-152 (2000)