1997 Fiscal Year Annual Research Report
シナプシンIのMAPキナーゼによるリン酸化の伝達物質放出とその制御における役割
Project/Area Number |
09680775
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
谷口 寿章 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助教授 (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 守 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手 (90288481)
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Keywords | 質量分析 / リン酸化 / 神経 / 伝達物質 / キナーゼ / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
我々は数年来、キャピラリー高速液体クロマトグラフィーにエレクトロスプレー質量分析計を直結したLC/MS法を開発し、これを用いて、脳特異的リン酸化蛋白質の生体内での(in vivo)のリン酸化の解析を行っている。本研究では伝達物質放出の制御に重要な役割を果たしているシナプシンI、MARCKS、及び神経突起の伸長、シナプス形成に重要な役割を果たしていると思われるGAP-43、MAP1Bに注目し、それらのプロリン指向性キナーゼ、Cキナーゼによるリン酸化の果たす役割、種々のキナーゼ間の相互作用を明らかにすることを目的としている。上記のLC/MS法を用い、これら蛋白質の生体内でのリン酸化部位を詳細に解析した結果多くの部位でプロリンの直前のセリン、スレオニンがリン酸化されていることが明らかとなった。このことから、最近注目を浴びているMAPキナーゼやCdk5キナーゼなど、脳に大量に発現しているいわゆるプロリン指向性キナーゼが、これらの蛋白質をリン酸化し、そのリン酸化が伝達物質の放出の制御、シナプス形成に必須であると考えられる。今後、単離した成長円錐画分よりGAP-43、MAP1B、チューブリン等を精製し、それらの翻訳後修飾を解析すること、また、海馬初代培養ニューロンを用い、PAFを初めとする逆行性メッセンジャーによるMAPキナーゼの活性化、それに伴う、シナプシンI、MARCKSなどのリン酸化を解析することなどを通じて、神経突起伸展、シナプス形成、神経伝達物質放出等の過程におけるプロリン指向性プロテインキナーゼの役割を明らかにして行く。
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[Publications] Yamauchi,E.,et al.: "The C-terminal conserved domain of marcks is phosphorylated in vivo by proline-directed protein kinase:appication of ion trap mass spectrometry to the determination of protein phosphorylation sites." J.Biol.Chem.273. 4367-4371 (1998)
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[Publications] Yamauchi,E.,et al.: "Specific binding of acidic phospholipids to microtubule-associated protein MAP1b regulates its interaction with tubulin." J.Biol.Chem.272. 22948-22953 (1997)
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[Publications] Manenti,S.,et al.: "Specific proteolytic cleavage of the myristoylated alanine-richc kinase substrate between Asn 147 and Glu 148 also occurs in brain." J.Neurosci.Res.48. 259-263 (1997)
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[Publications] Hayashi,N.et al.: "Circular dichroism and ^1H nuclear magnetic resonance studies on the solution and membrane structures of GAP-43 calmodulin-binding domain." J.Biol.Chem.272. 7639-7645 (1997)