1999 Fiscal Year Annual Research Report
神経系組織における低分子量ストレス蛋白質蓄積の分子機構
Project/Area Number |
09680785
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Research Institution | Aichi Human Service Center, Institute for Developmental Research |
Principal Investigator |
稲熊 裕 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 主任研究員 (10250250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 兼房 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 副所長兼部長 (50022801)
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Keywords | Alexander's disease / hsp / phosphorylation / two-hybrid / Ubc9 / sentrin / Drosopohila / mitochondria |
Research Abstract |
(1)これまでに低分子量ストレス蛋白質αBクリスタリン(αB)について、そのリン酸化部位とリン酸化機構を明らかにし、45番目セリンのリン酸化αBが細胞分裂に関与することをみつけた。また、45番目セリンをリン酸化する酵素がp44/42MAPKであり、59番目セリンのリン酸化酵素がMAPK APK2であることを明らかにした。今年度は、ラットのレンズの生後発達に伴ってαB、特に45番目セリンのリン酸化が亢進することを明らかにし、同組織中の活性化型p44/42MAPKも発達に伴って同様に増加することからラットレンズのαBのリン酸化はp44/42MAPKに依存していることを明らかにした。(2)59番目セリンのリン酸化αBが細胞分裂の中心体および中央体に局在することをみつけたので、現在、αBとチュブリンの相互作用について検討している。(3)ショウジョウバエHsp22のミトコンドリア局在、局在化機構の解析が進行中である。この蛋白質のミトコンドリアでの機能についても今後検討したい。(4)ショウジョウバエ低分子量ストレス蛋白質Hsp27と相互作用する蛋白質としてUbc9を同定した。Ubc9は標的蛋白質にsentrinを結合させる。sentrin化された蛋白質は局在が変化したりシグナル伝達に関与すると考えられている。Hsp27自身がsentirin化されないことから、Hsp27は標的蛋白質のsentrin化の制御に関与しているのではないかと考えられる。(5)臨床的側面の研究として、アレキサンダー病の乳幼児型と若年型の比較検討が進行中である。病態時におけるαBのリン酸化状態について検討を行っている。
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[Publications] Katoh-Semba, R.: "Brain-derived neurotrophic factor, nerve growth and neurotrophin-3 selected regions of the rat brain following kainic acid-induced seizure activity"Neurosci. Res.. 35. 19-29 (1999)
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[Publications] Ito, H.: "αB-crystallin in the rat lens is phosphorylated at an early post-natal age"FEBS Letters. 446. 269-272 (1999)