1997 Fiscal Year Annual Research Report
ジーンターゲティングによるコンタクチン遺伝子欠損マウスの作製と解析
Project/Area Number |
09680789
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
深間内 文彦 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (90240746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 和忠 東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 室長 (70114717)
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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Keywords | コンタクチン / 接着分子 / 神経細胞 / 標的遺伝子組換え / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
コンタクチンは免疫グロブリンスーパーファミリーに属する細胞接着分子で、脳、特に神経細胞の軸索に特異的に発現しており、脳の発生と発達過程に密接な関わりをもつと考えられている。このコンタクチン遺伝子のノックアウトマウスの作製および解析が本研究のテーマである。 標的遺伝子組換えに用いるES細胞は、マウス初期胚から分離された発生的全能性をもつ幹細胞株であり、体外培養が可能であるとともに宿主胚由来の細胞と混在した形(キメラ)で発生が進行し、最終的には生殖細胞を含むあらゆる組識に分化する。我々は、近交系マウスである129系由来のES細胞(R1)を未分化な状態で維持している。まず、相同組換えを起したES細胞を選別するためにネオマイシン耐性遺伝子をコンタクチン遺伝子の第2エクソンにポジティブ選別用に挿入し、さらに非相同組換え体のネガティブ選別法としてジフテリアトキシン遺伝子を5^1末端に付加した相同組換え用のベクターを構築した。同時にポジティブコントロール用ベクターを構築し、PCRの条件を十分に検討した。ターゲティングベクターを電気穿孔法により、先に述べたES細胞内に導入し、in vitroでG418含有ES培地で培養し、肉眼でもコロニーが確認できるようになった時点でG418耐性クローンと判断し単一コロニーごとに実体顕微鏡下で採取しクローニングを行ない、PCR用と培養用に分けて維持した。PCR用サンプルは、6クローンを1グループとして、第1回目のスクリーニングを行ない、陽性のグループより第2回目のシングルクローンのスクリーニングを行なった。ここで確認できた陽性クローンに対応する培養用にクローンを維持継代を続け、一部からDNAを抽出して最終的にサザンブロットによる確認を行ない、2クローンが相同遺伝子組換えをおこしたクローンであることを確認した。次に集合キメラ法によるキメラマウスの作製に移った。実体顕微鏡下で10〜15個からなるES細胞塊を選別し、細菌培養用にシャーレ内で、透明帯を除去しておいた2.5日胚を2個ずつES細胞塊と接着させ、一晩培養後、偽妊娠マウスの子宮壁の卵管に近い部分に胚を移植し、キメラマウスを得た。 次年度はキメラマウスと正常マウスとの交配により1対の染色体のうち1本が外来遺伝子に置き換わったマウスの作製し、このマウス同士を交配しコンタクチンの相同遺伝子座がホモで欠失したノックアウトマウスを得る。作製されたノックアウトマウスに関しては、形態学的、機能学的および行動学的解析を進める予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Tyrosine hydroxylase activity and its mRNA level in dopaminergic neurons of tenascin gene knockout mouse" Biochem.Biophys.Res.Commun.231. 356-359 (1997)
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Preprotachykinin A and cholecystokinin mRNAs in tenascin gene knockout mouse brain" Neuropeptides. 31. 199-201 (1997)
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Paradoxical response for apomorphine in tenascin-gene knockout mouse" Eur.J.Pharmacol.338. 7-10 (1997)
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Effects of cholecystokin-B receptor antagonist on dopamine system in tenascin mutant mice" NeuroReport. 8. 3919-3922 (1997)
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Reduced mRNA expression of neuropeptide Y in tenascin-gene disrupted mouse brain" Neuropeptides. (in press).
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[Publications] Fukamauchi,F.: "Ethanol induces subtype-specific up-regulation of muscarimic acetylcholine receptor mRNA in neurohybrid cell liues" Life Sci.(in press).