1998 Fiscal Year Annual Research Report
先端的光学技術による神経成長円錐での細胞接着性の変化の研究
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09680812
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Research Institution | Nagoya university |
Principal Investigator |
辰己 仁史 名古屋大学, 医学部, 助手 (20171720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 教授 (10093428)
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Keywords | 神経成長円錐 / 光ピンセット / 近接場光 / ナノバイオロジー / エバネセント光 / 神経 / シナプス |
Research Abstract |
エバネセント光による蛍光励起可能なビデオ強化型微分干渉顕微鏡にナノメートル精度で移動可能なポジションニング装置を装着した。このポジションニング装直を用いて蛍光物質FM-DiIを含んだ微小ピペットを全皮射面に近づけ、ピペット先端がエバネセント光領域中に入ると蛍光励起が観察され、エバネセント光のしみ出し量を測定し、近接場効果の確認と、空間分解能の校正を行った。ラット大脳神経細胞を近接場光観察用の特製培養チャンバーの上で培養し、生きだ状態の細胞膜をFM-DiIで染色標識する。一方で通常のビデオ強化型微分干渉顕微鏡法を用いて神経細胞の細胞体および成長円錐を高解像度で観察し、また同時に落射蛍光による観察か争ら細胞体、神経突起、成長内錐がDiIにより一様に染色されている様子を確認する。素晴らしいことに、エバネセント光で細胞膜のFM-DiIを励起すると、培養皿の上面(すなわち硝子全反射面)との接近している細胞膜のみが蛍光を発した。エバネセント光による栄光像は現有のSITカメラおよび冷却CCDカメラで観察した。この観察から細胞体の一部、成長円錐とフィロポヂィアの先端部が硝子全反射面に接近している様子を定量的に解析する。この近接場エバネセント光照明の蛍光像を連続観察し、硝子全反射面と細胞膜の距離けダイナミックに変化してしていることを観察した。これにより、細胞の接着が形成される過程が、生きた細胞で高い分解能で観寒され、神経における接着形成のメカニズムと接着の後の細胞移動の基本的動作原理が解明された。この研究方法をさらにシナプス関連蛋白分子の可視化にも応用している。
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[Publications] Soeda, H.H, Tatsumi.and Y, Katayama.: "Neurotransrnitter release from growth cones of rat dorsal root ganglion neurons in culture." Neuroscience. 77. 1187-1199 (1997)
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[Publications] Soeda, H.H.Tatsumi, Y.Kozawa, H.Mishima, and Y.Katayama.: "Visualization of calcium channels involved in trasmitter release from neuronal growth cones." Neurosci.Lett.251. 93-96 (1998)
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[Publications] Tatsumi, H.and Y.Katayama.: "Growth cones exhibit enhanced cell-cell adhesion after neurofransmitter release(accepted)." Neuroscince. (1999)
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[Publications] 辰己仁史: "光ピンセット" Clinical Neuroscience. vol.15. 586-587 (1997)
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[Publications] 辰己仁史: "光ピンセットによる微小生物試料の操作" 応用物理. 66. 970-973 (1997)
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[Publications] 辰己仁史: "ニアフィールト光学を用いた細胞観察、「BME医用電子と生体工学」" 日本ME学会. 12. 16-23 (1998)
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[Publications] 辰己仁史: "近接場顕微鏡:分子レベルにせまる高分解能、「バイオイメージング」" 共立出版, 73-89 (1998)
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[Publications] 辰己仁史: "脳をみることの現在、特集「脳機能のイメージング-基礎から臨床まで」" 星和書店, (1998)