1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680827
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Research Institution | Fukui Medical University |
Principal Investigator |
小泉 勤 福井医科大学, 医学部, 助教授 (40126579)
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Keywords | Mouse / DNase I / DNase II / Mapping |
Research Abstract |
マウスの内在性核酸分解酵素の中で遺伝的多型がみられたDNaseIと,DNaseIIの遺伝子座の染色体マッピングを検討した。DNaseIIでは、種種の組織の酵素活性にマウス系統間で差がみられ、酵素活性は1個の遺伝子座によってシステミックに調節を受けている。この調節に関する遺伝子座(Dn2r;DNase II regulator)の染色体位置を明らかにするためDNaseIIが高活性のC57BL/6と低活性のDBA/2を交配し、両系統のF1マウスを酵素活性の低いDBA/2に戻し交配し、子孫マウスについて酵素活性を測定し、マイクロサテライトマーカーとの連鎖解析を行った。さらには両系統に由来するrecombinant inbred strain(RI strain)BXD 26系統のうちの入手可能だった23系統で酵素活性を検討し、報告されているマーカーとのリンケージ解析を行った。交配実験でDn2rはマウスの第一染色体、約55cMの部位にあること、また、RI stainでの結果も同様であり、Dn2rのマウスの染色体上の位置が明らかになった。 DNaseIは、腎臓、尿中の酵素活性に差がみられるが、この酵素活性に関する遺伝子座について酵素活性の高いC3H/Heと活性の低いC57BL/6マウスを用い、交配実験を行った。F1マウスをC57BL/6に戻し交配し、得られた子孫マウスについて腎臓の酵素活性を測定し、マイクロサテライトマーカーとの連鎖解析を行った。その結果、Dn1rは第6染色体にあることが明らかになった。 また、DNaseIではラボラトリーマウスとスプレタスマウスの間で酵素活性と等電点電気泳動による移動度に差があり、酵素活性の低いスプレタスマウスと酵素活性の高いラボラトリーマウス(C57BL/6)のF1では酵素活性が高く、等電点電気泳動-活性染色で両方のバンドが認められた。このことから、構造遺伝子座と調節遺伝子座の関連をみるためF1マウスをスプレタスに戻し交配し、子孫マウスについて酵素活性とバンドパターンの解析、マイクロサテライトマーカーとの連鎖解析を行った。しかしながら、スプレタスマウスの繁殖力が低く、まだ解析に十分な子孫が得られていない。
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