1997 Fiscal Year Annual Research Report
2軸レーザ照明蛍光生体顕微鏡法による巨大分子の毛細血管壁透過機序の解明
Project/Area Number |
09680846
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴田 政廣 東京大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60158954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 瞭 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50014072)
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Keywords | 生体顕微鏡 / 微小循環 / 物質透過性 / macromolecules / レーザー / 蛍光物質 |
Research Abstract |
平成9年度の研究計画に基づき、広視野、長作動距離型の蛍光生体顕微鏡用に考案した簡便なレーザー照明法を試作し、以下の結果を得た。 顕微鏡照明用光源には使用蛍光物質であるFITC-dextran(FD70,MW=70,000)の最大吸収波長を発振波長に持つアルゴンレーザーを用い、2光路に分割後、オプティカルファイバにより顕微鏡まで誘導する。対物レンズの横2方向から組織に対し約60度の角度で交差照射することにより直径6mmの領域内に存在する蛍光物質FITC-Dxを均一強度で励起可能となった。得られた画像は干渉フィルタにより蛍光の有効成分のみを選択し、SITTVカメラにより映像化した。この方法を用いることで、広視野のもとでの微小循環動態および血管壁からの物質透過の様子が鮮明に観察でき、また視野内の全ての領域においてバックグラウンドのsubtractionなしで蛍光強度の定量化が可能となった。 試作顕微鏡によりhamster cheek pouchの微小循環および物質透過過程の観察を行った結果、従来の透過照明では毛細血管レベルまでの可視化は困難であったが、レーザー照明では鮮明な画像として得られた。またヒスタミンの局所投与により透過性を亢進させた状態の画像で、広視野像下でleakage siteの大きさや存在位置が容易に確認できた。
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[Publications] T.Takahashi: "Mechanism of macromolecule concentration in collection lymphatics in rat mesentery." Microvasc.Res.54. 193-205 (1997)
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[Publications] S.Ichioka: "Effects of shear stress on wound-healing angiogenesis in the rabbit ear chamber." J.Surg.Res.72. 29-35 (1997)
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[Publications] N.Satake: "Endothelium-and cytochrome P-450-dependent relaxation induced by isoproterenol in rat aortic rings." Eur.J.Pharmcol.319. 37-41 (1997)
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[Publications] N.Satake: "The Involvement of Kc_a,K_<ATP> and K_v channels in vasorelaxing responses to acetylcholine in rat aortic rings." Gen.Pharmac.28-3. 453-457 (1997)