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1997 Fiscal Year Annual Research Report

文章理解および問題解決によって得られた知識の利用可能性を規定する要因について

Research Project

Project/Area Number 09710068
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

邑本 俊亮  北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (80212257)

Keywords文章理解 / 問題解決 / 知識利用 / 学習の転移 / 領域固有性
Research Abstract

まず、テキストからの学習において得られた知識がどのような場合に応用できるようになるのかを調べるため、読み手が文章読解中に行う活動(疑問生成活動、批判生成活動、具体例生成活動)に注目して、それらの有効性について実験的に比較検討を行った。被験者(111名)は、ある文章(約1000字)を5分間読み、その後、(a)文章内容に対する疑問を記述する(疑問生成活動)、(b)文章の主張に対する批判を記述する(批判生成活動)、(c)文章内容に関する具体例を記述する(具体例生成活動)、(d)文章を繰り返し読む、のいずれかの活動を5分間行った。その後、被験者は、文章内容そのものの理解を測るための正誤判断課題と、文章内容を超えたより深い理解を測るための応用課題を行った。その結果、疑問生成活動はいずれの課題においても繰り返し読む場合と差がなく、文章理解における有効性が見出されなかった。批判生成活動は、正誤判断課題においては効果があったが、応用課題では効果が認められなかった。具体例生成活動はいずれの課題においても有効性が認められた。
次に、問題解決によって得られた知識がどのような場合に応用できるのかを探るため、学習後に学習によって得た教訓を書き留める活動(教訓帰納)と問題解決過程で問題状況を図に描いたり見通しを立てたりする活動(モニタリング)に注目し、その有効性を実験的に検討した。被験者(106名)は、ある物理法則に関する問題を解いて学習し、その後挿入課題をはさんで、同じ物理法則に関する別の問題(応用問題)を解いた。その際、教訓帰納を行う群と行わない群、および応用問題の解決過程でモニタリングを行う群と行わない群を設け、応用問題の成績に違いがあるかどうかを調べた。その結果、学習後の教訓帰納も問題解決時のモニタリングも応用問題を解く際に効果があることがわかったが、教訓帰納とモニタリングの両方を行うと効果が薄れることがわかった。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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