1997 Fiscal Year Annual Research Report
福祉サービス供給主体の多元化と独立部門の役割 -公平で効率的かつ効果的なサービス提供システムを目指して-
Project/Area Number |
09710152
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
引馬 知子 日本女子大学, 人間社会学部, 助手 (00267311)
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Keywords | 福祉多元論 / 独立部門 / 福祉サービス / 供給主体 / 民営化 / 混合経済 / 社会福祉基礎構造改革 / 契約 |
Research Abstract |
1.文献研究 福祉サービスの供給主体の多元化や独立部門の発展において先駆的な位置づけにある諸外国の文献を中心に、関連文献の読み込みを行った。文献から、第一に,福祉における独立部門(インデペンデントセクター:非営利組織,営利組織)の定義付け、第二に、サービス提供主体の多元化を経験している諸外国の現状(特に、英国、米国、ドイツ等)、第三に、独立部門によるサービス提供のメリット・デメリットが整理・検討された。あわせて、日本国内において独立部門として活動を行う組織について文献検索を行った。今後は、行政(特に地方自治体)と独立部門との関係や、日本の福祉サービスの供給主体の多元化と独立部門の役割に係わる現状について、諸外国との比較検討も含めより具体的な文献研究を行う。その上で、公平で効率的、かつ効果的なサービス提供の確保には何が考慮されるべきか、サービスを提供する営利組織(企業等)と比較的小規模な非営利の組織等の関係や、社会福祉サービス提供全体におけるそれぞれの位置づけについて等を、現在進行している「社会福祉基礎構造改革」改革を視野に入れながら検討をしていくこととする。 2.調査研究 一年目は、日本国内で福祉サービス提供を行っている、もしくは行うために準備している独立部門の組織への訪問調査を行った。調査の対象には営利組織、非営利組織の双方が含まれた。引き続き調査を継続し、日本の独立部門の現状やサービス提供についてまとめる。一年目に行う予定であった海外における調査研究は、国内の調査がある程度まとまった次年度に行うこととした。
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