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1997 Fiscal Year Annual Research Report

知的障害者のセルフ・ヘルプ・グループの意義に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09710164
Research InstitutionInstitute for Developmental Research, Aichi Human Service Center

Principal Investigator

三田 優子  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 研究員 (20261208)

Keywords知的障害者 / 本人の会 / 当事者 / 自治 / 自律 / 支援者 / セルフ・ヘルプ・グループ / 生活の質
Research Abstract

1.各地で先進的に活動している知的障害者本人の会(当事者の会)のメンバーおよび支援者への聞き取り調査を実施した。具体的には、「札幌・みんなの会」「旭川・働く仲間の会」「小樽・友だちの輪の会」「群馬・四季の会」「東京・さくら会」「愛知・仲間の会」「徳島・ともの会」である。どの会も支援者が存在しており、特に会の発足時には支援者の働きかけと協力が不可欠で、会の発展に伴い、支援者の支援のあり方も変化しており、会長をはじめ、会の役員が選出されたり、会としての組織化が進むと、特に会のリーダーへ個別に関わる(相談、情報提供など)割合が増えていた。メンバー間では支援者への要望は統一されておらず、支援者側での自主的な判断が会での役割を決定し、会の自治の度合いを規定していることが多かった。このように、支援者の支援のあり方が、セルフ・ヘルプ・グループとしての自治・自律を大きく左右するものであることが、知的障害者の当事者の会でも認められた。
2.愛知・仲間の会のメンバーのうち、出席率のよい28人に会のよいところ、悪いところ、今後の希望等をインタビュー形式で質問した。会のよい点として、<仲間との出会いと人間関係のひろがり><自信をもてた><情報交換>の順にほとんどの人が回答し、悪い点としては<定期的に集まれる場所がない><自分の意志で参加できない>などが挙がった。知的障害者の本人の会が、他では得られない生活の広がりを提供している反面、家族や生活に関わる周囲の人に、このような会の意義が理解をされなければ参加が継続できない現状も伺えた。財政的な困難さは、他の会でも問題となっていたが、札幌・みんなの会だけは行政からの助成を受けて運営されており、それが会の活動を広げ、会の存在を地域にアピールする効果をもたらしていた。知的障害者の生活の質(QOL)の向上のために重要と考えられる「自信」「人間関係の広がり」等が認められた本人の会の意義を今後さらに本人調査等を通して検証する必要があると思われる。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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