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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ドイツにおけるアカデミック・キャリアに関する研究

Research Project

Project/Area Number 09710187
Research InstitutionOsaka Kyoiku University

Principal Investigator

金子 勉  大阪教育大学, 教育学部, 講師 (40263743)

Keywords高等教育 / 教授 / 学位
Research Abstract

ドイツの大学では、ハビリタチオンとよばれる教授資格の取得や、学内招聘の忌避など、大学教育の水準を維持し、大学間の競争を促す仕組みが機能していると考えられていた。
しかし、1976年の高等教育大綱法制定以後すすめられてきた改革の試みは、成果をあげていない。その結果、大学卒業、教授資格取得、教授招聘の年齢は、ますます高まり、特に、若手研究者が独立した研究を行う環境にないという問題が、深刻化した。
1998年に高等教育大綱法が改正されたが、その最大の変更点は、学習過程および学位に関する事項である。大学における学習は、ディプロームまたはマギステルの学位で修了することになっているが、在学年数が長く、専門的技術者養成の観点からは、非能率的であると指摘されていた。そこで学士課程を3〜4年、修士課程を1〜2年とし、また、両者を一貫させる場合には5年以下の課程とすることになった。もっとも、連邦法では、そのような課程を特設し、その成果を見極める段階であるが、州においては、現在の大学改革における最大の課題と認識されている。
また、ハビリタチオンは、将来的に廃止する方向で改革が進められている。ハビリタチオンの取得においては、教育能力を含めて審査が行われることは事実である。しかし、ハビリタチオンの取得に要求されるのは、主に研究能力であり、その取得により教育能力を証明されたことにはならないとの批判がある。
さらに、アシスタント・プロフェッサーを設けて、正教授から独立して研究を進めることのできるポストとするなど、教員構成の改革も検討が始まった。
とはいえ、ドイツの古典的な大学観もなお健在である。従って、これらの改革の実現は、しかるべき時間を要するものと考えられる。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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