1997 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける学校週4日制の実施と子どもの学習リズムに関する研究
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09710198
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Research Institution | Morioka College |
Principal Investigator |
池田 賢一 盛岡大学, 文学部, 専任講師 (40222880)
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Keywords | 学校週4日制 / フランス / リズム |
Research Abstract |
本年度は、フランスでの学校週4日制の実施状況、実施の背景、その具体的な問題点を明らかにすることに重点を置いて研究を進めた。方法は、フランス文部省の通達等の文献資料の分析と、渡仏しての調査等であった。 実施状況は、現在約20%の小学校で4日制が採用されていること、70%は伝統的な週5日制(水・日休み)、10%は土曜日午前中の授業を水曜日にまわして、土・日を休みとする5日制となっていることがわかった。実施の背景は、水曜日を休日とするという伝統を守ろうとする意識が教員の側に強くあることを前提にして考えると、フランスでは近年、離婚家庭が増加していること、あるいは両親が離れて生活し仕事をしている家庭が増え、子どもが両親と過す時間を確保するためには2日間が必要である、つまり土・日を休みとすべきとの結論に至ったことがあげられる。又、エネルギー問題の側面からも4日制のメリットが語られている。すなわち、週5日から4日に開校日を減らせば冬の間の暖房費が削減できるというものである。4日制の問題点には次のようなことがあげられる。本来、子どもたちの疲労をなくすということが目的のひとつにあがっていたが実際的な効果はあがっていないこと、教員が子どもたちの様子を把握するための時間が減ってしまうこと、親が教員とコンタクトを取る機会が減ってしまうことなどがある。 なお、リズム研究の動向については、現在は4日制を支持するという方向ではなく、1日の子どもたちの時間管理に関心が向けられている。リズム研究と4日制との関係については該当するフランスの報告書を翻訳した。これを基にした分析、及び日本の5日制との比較は来年度の課題とする。
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