PTA活動における父母・教師・住民の協力・連携に関する実証的研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09710215
• Research Institution: Koran Women's Junior College
• Principal Investigator: 藤井 美保 香蘭女子短期大学, 家政科, 助教授 (90243857)
• Keywords: PTA / 父母と教師の協力・連携 / 住民参加 / 父母-教師関係

Research Abstract

本研究の目的は、PTA活動をめぐる父母と教師の意識・態度がPTAの組織構造や地域性とどのように関連しているかを解明し、父母のPTA活動への参加条件や父母と教師の協力・連携の条件等を明らかにするとともに、PTAや子どもの健全育成活動に対する地域住民の意識・態度に迫り、住民参加のPTA活動の条件を探ることにある。本年度は、まず、父母と教師の意識・態度をとらえ、PTA活動における現実の父母-教師関係を浮き彫りにするため、福岡県および佐賀県のPTA組織の中から地域性や規模の異なるPTAを選定し、父母と教師を対象とした質問紙調査およびPTAの役員層に対するインタビュー調査を実施した。その結果、(1)PTAの役員および役員経験者のPTA活動に対する関心はかなり高いものの、一般の父母の関心は全般的に低いこと、(2)教師のPTA活動への関心はあまり高いとは言えず、活動への参加も能動的・積極的とは言い難いこと、(3)PTA活動への関心・参加をめぐって、父母と教師は互いに不満を抱きがちであることなどが確認できた。現在は、父母の参加条件および父母と教師の協力・連携の条件等を明らかにするため、調査データをさらに詳しく集計・分析中である。こうした本年度の研究結果をふまえたうえで、次年度は、PTA活動への地域住民の協力・参加の条件を探るため、一般の地域住民を対象とする質問紙調査を通して住民の意識・態度をとらえるとともに、PTAおよび他の地域集団の役員層を対象にインタビュー調査を行う予定である。