1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09710258
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
富澤 芳亜 島根大学, 教育学部, 講師 (90284009)
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Keywords | 中国 / 国民政府 / 工商税制 |
Research Abstract |
1,清朝末期から国民政府期における中国経済史、政治史、社会史研究を、財政政策との関連で読み直し、必要な情報の整理を行った。 2,「営業税」政策について、国内の文献・資料の渉猟・収集を徹底して行い、以下の研究機関で、今後の研究に必要な資料の収集を行った。 (1)東京大学東洋文化研究所:趙如〓『江蘇省鑑』新中国建設学会(上海)、1935年など。 (2)東洋文庫:東亜研究所『蒋政権下地方財政に関する研究』東亜研究所(東京)、1942年など。 (3)一橋大学経済研究所:浙江省財政庁『浙江財政月刊』、1930〜1936年など。 (4)広島大学文学部:『申報』、1930〜1936年など。 3,国家政策レベル、および江蘇省政府レベルでの一次資料を中心とした研究計画について、中国南京市の中国歴史第二档案館にてレビューを受けた。なおその成果の一部については、富澤芳亜「中国第二歴史档案館に行ってみよう」(『広島東洋史学報』第2号、1997年、96-100頁)として公表している。 4,国家政策レベルにおける「営業税」の作業仮説をいくつか設定し、検証を行った。また地方における「営業税」の実施状況についても、江蘇・浙江両省を事例として取り上げ作業仮説を設定している。これらについては、平成10年度に論考として公表する。 5,南京国民政府期の工商税制の重要な一環を担った「棉紗統税」について、平成9年10月26日の広島史学研究会大会東洋史部会において、「1937年の棉紗統税引上げと日中紡織資本」として報告を行った。
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