1960年代の英国における都市労働者の余暇に関する社会史研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09710265
• Research Institution: Saitama University
• Principal Investigator: 市橋 秀夫 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (70282415)
• Keywords: イギリス現代社会史 / 1960年代 / レジャー

Research Abstract

平成9年度の研究計画の柱は、(1)当該二次文献の収集整理とその予備的考察、(2)当該一次資料の収集・整理とその分析、の2点にあった。
(1)については、1960年代の英国社会について、レジャー動向も含め幅広く論じた二次文献を多数収集することができた。現在はその整理もほぼ終了し、その予備的考察をまとめつつあるところである。予備考察のまとめが予定より遅れているのは、二次文献を書店に発注してから入荷するまでの時間が予想以上に長くかかったことによっているが、まもなく研究ノートとしてまとめるべく作業は進んでいる。1960年代の英国は「大衆消費社会」や「寛容な社会」と呼ばれ、それまでの社会との断絶を画した時代との議論がさまざまな文献で主張されているが、はたしてそのような断絶が人びとのレジャー生活においてもみられるのかーこれが本研究の一次文献分析の際の主要論点のひとつとなろう。
(2)については、(1)の作業と並行して進めてきた。各種社会調査や調査報告書などの各種一次史料の収集を行なうことができたが、なお、当時の新聞・雑誌類のレジャー関連記事の収集は完全に終わっていない。この点については平成10年度6月までに終了させ、その中間報告書をまとめることとしたい。