1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09710350
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
加藤 めじみ 明星大学, 一般教育, 助教授 (30247168)
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Keywords | ポスト・コロニアリズム / アジア-太平洋地域- / 豪文学 / 日本人像 |
Research Abstract |
1 本研究は、オーストラリア(以下、豪)の文学にみられる日本人像を時代別に取り上げ、豪文学の変遷を辿るとともに、19世紀以降のアジア・太平洋地域ポストコロニアル文学の中で日本(人)が占める位置を明らかにする試みであるが、本年度は第一次大戦までの時期を中心に、キャンベラにおける資料収集とレヴュ-、論文執筆と口頭発表を行った。 2 今年度の研究で明らかになったのは、以下の点である。(1)移民中国人と違い、直接的な接触のなかった日本人に対する豪州作家の作品では、ときの日本の軍備拡張などによる、間接的な出来事から受けた印象が先行する。例:Japanese invasion novelsの登場。(2)一方、日本を訪れているジャーナリストや教師、作家による日本人像には、典型に陥るものだけでなく、新しい観察眼によって描かれたものもあり、当時の英語文学の幅を広げる役割を果たしたともいえる。 3 本年度は、次項に記した論文執筆に加え、以下の通りの口頭発表を行った。 (1)「日本の脅威:オーストラリアの“Invasion scare novels"」 (同志社大学、11.15) (2)“Madame Izan:An Australian Early Observation of Japan," (The University of Western Australia,12.9-12) この発表原稿は、シンポジウム成果として出版される予定。 また、関連分野として、現代豪社会についての著作2冊の書評を執筆(降籏学[著]『残酷な楽園』、大津彬裕[著]『シドニー物語:2000年シドニーオリンピックのまちを歩く』
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Research Products
(1 results)