1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本語音声を刺激とした心的辞書検索における単語アクセントの果たす役割に関する研究
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09710374
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
峯松 信明 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (90273333)
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Keywords | 音声知覚 / 単語アクセント / アクセント型 / アクセント核 / 単語同定 / 心的辞書 / 単語親密度 / ゲィティングタスク |
Research Abstract |
アクセント核知覚により引き起こされる(日本語)単語同定加速効果を, 1. (先行研究時とは)異なるモーラ長の単語における加速効果, 2. アクセント核知覚による加速効果の親密度に対する依存性, 3. 音声単語親密度による加速効果(アクセント型固定), 4. アクセント核知覚による加速効果と親密度による加速効果との定量的比較, などの観点から実験的に検討した。その結果,先行研究では扱われなかったモーラ長の単語においても,(語頭)アクセント核知覚による単語同定加速効果が観測された。そして高親密度時には,語頭のみならず2モーラ目に位置するアクセント核の知覚によっても単語同定が加速されることが分かった。先行研究では,2モーラ目のアクセント核知覚による同定加速効果は観測されなかったが,これは実験時の親密度の制御が原因であると考えられる。即ち親密度の統制をより精密に行なった本実験に対して,より高い信頼性を寄せることができる。更に,中/低親密度の場合は2モーラ目に位置するアクセント核による効果は低下する(即ち語頭核のみが加速効果を持つ)ことが示され,先行実験との整合性も示すことかできた。また,(アクセント型を固定し)単語親密度のみによる加速効果も実験的に検証した。このようにして単語同定を加速する2つの要因を個別に分析した訳だが,これら2つの要因による加速効果の定量的比較を行ない,「親密度による効果が,アクセント核知覚による効果よりも,加速の度合いが大きい」との知見を得ることができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 峯松信明: "音声単語の同定においてアクセント核が果たす役割に関する知覚的検討" 情報処理学会音声言語情報処理研究会資料. SLP25-17. 85-90 (1999)
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[Publications] 峯松信明: "音声単語の同定におけるアクセント核の働き" 音響学会春季研究発表会講演論文集. 2-2-3. 373-374 (1999)
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[Publications] N.Minematsu: "Acceleration of Japanese word identification by perceiving its accent nucleus and by its familiarity" Proceedings of EuroSpeech'99. (1999)
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[Publications] N.Minematsu: "Modeling of variations in cepstral coefficients caused by F_0 changes and its application to speech processing" Proceedings of ICSLP'98. 3. 1063-1066 (1998)
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[Publications] 峯松信明: "F_0変化に伴うスペクトル変動に対する分析とモデル化" 日本音響学会論文誌. 55,3. 165-174 (1999)
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[Publications] 伊藤敏彦: "間投詞の働きの分析とシステム応答生成における間投詞の利用と評価" 日本音響学会論文誌. 55,5. (1999)