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1997 Fiscal Year Annual Research Report

心内辞書における音節の表象-音韻プライミング法による日英比較

Research Project

Project/Area Number 09710383
Research InstitutionKyoto Women's Junior College

Principal Investigator

石川 圭一  京都女子大学短期大学部, 助教授 (40259445)

Keywords心内辞書 / 音韻プライミング / 音節内部構造 / オンセット / ライム / モ-ラ
Research Abstract

本研究の目的は、心内辞書における音節の表象のされ方について、英語と日本語でどのような共通点と相違点があるかを、音韻プライミング方によって検討することである。音韻プライミング法とは、「先行刺激(以下プライムと呼ぶ)の処理が直後に行われる刺激(以下ターゲットと呼ぶ)の処理に影響を及ぼす」というプライミング効果を利用し、プライム-ターゲット間のどのような音韻関連性・共通性(本研究では音韻構造・音節の下部構造)がターゲットを活性化し、その処理を促進するかを検討するものである。この方法により、ターゲットをより活性化するような音韻構造が心内辞書に表象されている可能性を示唆できる。初年度の平成9年度は次のようなことを実施した。1)実験材料の選定・作成:英語単語材料として、CVCの構造を持つ1音節からなる名詞を、関連プライムとして24個、無関連プライムとして24個、ターゲットのyes反応刺激として24個、no反応刺激として24個、また、練習用として各々2個ずつ作成した。日本語単語として、2モ-ラから成る(CVCVの構造を持つ)名詞を、英語単語の数と同じだけ作成した。これらの材料は頻度を統一した。2)実験プログラムと手続きの作成:刺激提示用ソフト(SuperLab)で、上記刺激をコンピュータに文字入力し、以下のような手続きが行えるようプログラムを作成した。まずプライムがコンピュータのスクリーン上に350msの間提示され、次に刺激間隔650ms(プライム提示開始から1000ms)の後、ターゲットが提示される。被験者はターゲットを見ると、それが意味をなす単語であるかどうか判断し、存在する単語であればyes、非単語であればnoのキ-を出来るだけ速く、かつ正確に押すことを要求される。ターゲットの提示開始から、被験者がキ-を押すまでの時間(reaction time)と誤答率(error rate)がコンピュータに記録される。3)パイロットスタディの実施:日本人英語学習者4名に対し、実験を行い、プログラミングと手続きに問題がないことを確認し、実験結果から以下の傾向が観察された。日本語に対しては音韻プライミング効果は今のところ見られない。母親においてはプライムの影響がきわめて少ないのかもしれない。英語に関しては音韻プライミング効果が見られ、モ-ラ型(cat-cap)の方がライム型(hat-bat)よりも迅速かつ正確に認知できている。このことは、先行研究に示されている英語はonsetとrimeからなっていることと一致せず、日本語話者は英単語もモ-ラを基に認知していることを示唆しているかもしれない。次年度は、被験者を増やした本研究を行う予定である。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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