1997 Fiscal Year Annual Research Report
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09720047
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| Research Institution | Osaka City University |
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Principal Investigator |
三島 聡 大阪市立大学, 法学部, 助教授 (60281268)
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| Keywords | 性表現 / わいせつ / チャイルド・ポルノグラフィ |
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| Research Abstract |
本研究は、コンピュータ・ネットワークが拡大しつつある現代における性表現の刑事規制のあり方を、アメリカの規制の状況や議論を手がかりに、多角的に検討しようとするものである。本年度は歴史的・比較法的研究を一層深めるとともに(「性表現の刑事規制-アメリカ合衆国の規制の歴史的考察」を大阪市立大学法学雑誌に連載中である)、チャイルド・ポルノグラフィの規制やフェミニズムからの規制論、未成年者の保護のための規制などに関して、内外の文献を収集・分析に努めるとともに、アメリカの研究者との意見交換や計画のレヴュ-依頼なども行ってきた。アメリカでは、インターネット時代になり、コミュニティごとの水準によるとする連邦最高裁のわいせつ性判断基準を疑問視する者が増えてきていること、インターネット上の性表現がわいせつ表現として規制された例はごくまれであるが、その規制が連邦最高裁で是認されたことが他の表現媒体の規制に影響を及ぼしていること、わいせつ表現規制から、ゾーニングや有害図書規制などに性表現規制の手段が移りつつあるが、これらの手段も憲法上重大な問題を含んでいること、チャイルド・ポルノグラフィ規制についてもその根拠になお問題があることなどの知見が得られた。来年度は、紀要への連載を続けるとともに、今年度の成果を踏まえて論文の形にして発表するつもりである。
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