1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09730019
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大屋 幸輔 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20233281)
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Keywords | 小標本 / 漸近展開 / ブートストラップ / 頑健性 / microspecification |
Research Abstract |
本研究は実証分析の際に利用されている統計量が、現実に利用できるデータの制約を考慮した場合に頑健性をもっているかどうかを明らかにし、もっていない場合には頑健である統計量の導出を試みるものである。 近年、パネルデータの整備が整ってきているがクロスセクション方向に対して、時間方向のデータ数が極端に少ないといった状況や、数多くのデータセットにおいて、時間方向に対してのデータ数が不均一である場合などが見受けられる。実際に利用している推定量や検定統計量に対して与えるこれらの影響は少なくないことが明らかになった。前者の状況はこれまで開発されている推定法や検定統計量でもある程度、頑健性をもつが、極端なケースではやはり利用上の注意が必要である。また後者は分散が不均一である状況を考慮せずに、すなわち標本数の隔たりを考慮せずにモデリングを行えば頑健でないことが判明した。検定統計量に関しては、検出力に対して差が出てくるのかどうかを研究中である。
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