1997 Fiscal Year Annual Research Report
デリバリー・プロセスへの顧客の参加形態が顧客満足・職務満足・生産性に及ぼす影響
Project/Area Number |
09730071
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤村 和宏 香川大学, 経済学部, 助教授 (60229036)
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Keywords | ホテルサービス / 顧客満足 / サービス・マーケティング |
Research Abstract |
サービス・デリバリー・プロセスでは顧客の参加と協働が必要不可欠であるが、これらのあり方は顧客自身の受けるサービス品質やそれに対する満足、顧客との間でサービス・エンカウンターを展開する従業員の職務満足、サービス組織の生産性などに影響を及ぼすと考えられる。 本年度は、この顧客の参加と協働のあり方が及ぼす影響についての基礎資料を得るために、ビジネスホテル及びシティホテルに対してヒアリング調査を実施した。さらに、同一グループに属する2つのビジネスホテルの協力を得て、顧客満足調査、職務満足調査、会計データの収集を実施した。現在、その結果を分析中であるが、これまでに得られた知見としては以下のようなことがある。 1.ビジネスホテルにおけるサービス・デリバリー・プロセスの大部分は様々な参加者の協働過程によって構成されているが、協働を行うために必要な役割認識やサービス内容について、参加者間でギャップが存在していることが明らかになった。そのギャップは顧客と従業員間だけでなく、従業員間(フロント係と管理職、客室係とフロント係)でも見られた。さらに、ギャップが大きいほど、それにかかわる参加者が不満を経験していることも明らかになった。 2.ヒアリング調査及びアンケート調査の分析結果から、サービス品質、職務満足、収益性のそれぞれを最適化するのに適した稼働率に違いがあることが明らかになった。例えば、収益性の面で最適な稼働率では職務満足及びサービス品質が低下することが明らかになった。また、稼働率は低すぎても高すぎても、サービス品質を低下させる傾向があることも明らかになった。 次年度は、本年度の調査結果の分析を進めるとともに、もう一業種で調査を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)