1997 Fiscal Year Annual Research Report
販売相互作用メカニズムの解明に基づく販売管理様式の設計
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09730074
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
細井 謙一 広島経済大学, 経済学部, 講師 (30279054)
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Keywords | マーケティング / 販売 / 認知の心理学 / 宣言型知識 / 手続型知識 / 営業活動 / 生命保険 / 顧客満足 |
Research Abstract |
本年度の研究は、顧客タイプの違いから生じる販売員行動の違いを理解することを目的として行われた。このため、ある大手生命保険会社において、インタビュー調査、アンケート調査を実施した。また、営業職員の営業所内での活動や、上司、同僚との関係を知るために、営業所での参与観察も行った。 ここで一口に顧客タイプと言っても、さまざまな分類が考えられるが、インタビュー調査から、自社顧客か他社顧客によって、異なった営業活動が必要になることが予想された。顧客が自社顧客なのか、他社顧客なのかによって、営業職員がとるべき行動は違いのか。違うとすれば、どういう点が、どのように異なるのかを検討した。 インタビュー調査から、営業職員の行動もタイプ分け可能であることが予想された。さらに、特定の行動パターンのみが成果に結びつくというわけでもなく、成績優秀者であっても、その行動パターンにいくつかのバリエーションがあると考えられた。そこで、営業職員の行動をいくつかのタイプに分類することを試みた。「どのような見込み客を有望な見込み客と考えているか」、「営業活動に対してどのような信念・信条を持っているか」、「営業活動のどのような点に魅力を感じているか」といった基準で営業職員をタイプ分けし、各タイプの行動パターンの把握を試みた。 また、どのタイプの行動パターンが営業成果に結びつくのかを検討した。また、従来の研究で成果といえば売り上げをさす場合がほとんどであるが、本研究においては継続率も成果指標として取り上げた。 このように、本年度の研究においては、営業職員の行動パターンと成果との関連を多面的に検討した。
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