1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 啓 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00201666)
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Keywords | ハイゼンベルク代数 / ヒルベルト概型 / アファイン・リー環 / 層のモジュライ空間 / McKay対応 |
Research Abstract |
以前に研究を行った代数曲面上の階数1の層のモジュライ空間(点のヒルベルト概型のホモロジー群の構造の決定を階数が高い場合に拡張する試みとして,射影平面上の枠付き層のモジュライ空間,および射影平面の一点ブロ-アップの上の枠付き層のモジュライ空間を神戸大の吉岡氏,ケンブリッジ大のGrojnowski氏と考察した.階数が1のときは,ハイゼンベルク代数の表現空間,いわゆるフォック空間になっていることが証明されていた.階数がnで,枠付きモジュライ空間を考える場合は,枠を取り直す群作用があり,その固定点は階数1の層の直和になるので,階数1の場合に帰着することができるのである.特に,一点ブロ-アップの現象は,次のように興味深い.階数がnの枠付き層のモジュライ空間のホモロジー群は,アファイン・リー環gl_nのいわゆる基本表現であり,その階数1のホモロジー群との関係は,ちょうどハイゼンベルグ代数からアファイン・リー環gl_nの基本表現を構成する,Frenkel-Kac構成法と同じである.また,基礎の多様体の次元をあげて3次元アファイン空間上の点のヒルベルト概型も研究した.SL_3(C)の可換な有限部分群Gがあったとき,ヒルベルト概型のG作用の固定点の集合(のある既約成分)は,北大の中村の研究により,滑らかであるが,その上のベクトル束のK加群とGの表現環の間に自然に加群としての同型があることが都立大の伊藤氏との共同研究で証明できた.これは,いわゆるMcKay対応の高次元への拡張になっている.
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[Publications] 中島 啓: "McKay correspondence and Hilbert schemes in dimension three(with Yukari Ito),to appear" Topology.
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[Publications] 中島 啓: "Lectures on Hilbert schemes of points on surfaces,to appear." アメリカ数学会,