1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740066
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
鎌田 聖一 大阪市立大学, 理学部, 講師 (60254380)
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Keywords | 結び目 / ブレイド / 2次元結び目 / 正則ホモトピー / コボルディズム / Vassiliev不変量 / 結び目解消 / ラック |
Research Abstract |
結び目理論においてAlexanderの定理とMarkovの定理は重要な役割を果たしている。2次元結び目についてもこれらの定理の一般化が成立する。特異2次元絡み目は特異2次元ブレイドとしての表示を持ち、ブレイドを利用して特異2次元絡み目を自明に変形するようなジェネリック正則ホモトピーを構成するアルゴリズムが存在するが、適当にブレイド表示を選ぶことで、最小のジェネリック正則ホモトピーをブレイドレベルで実現できることが分かる。これより、2次元結び目の(正則ホモトピー)結び目解消数の評価を2次元ブレイドの平面上のダイアグラム(チャート表示)から求めることが可能となる。同様のことが、1ハンドル接読操作についても成立することが分かり、2次元結び目の(コボルディズム)結び目解消数の評価を2次元ブレイドのチャート表示から求めることが可能となった。 2次元結び目の正則ホモトピー結び目解消補題を利用して、2次元結び目について有限型不変量(Vassiliev不変量)の擬念を定式化した。またVassiliev不変量の構成するベクトル空間の次元は1次元であること、一般の特異2次元結び目についてはある3つの基本不変量によりVassiliev不変量が決定されることが分かった。同様に、コボルディズムに対応する1ハンドル接続操作についても有限型不変量の概念が意味を持ち、この不変量の空間が1次元であることを示した。 ベータシステムを用いて2次元ブレイドを分類する上で問題となっている基本変形同値問題において、ラックの概念を利用すればこの問題が見通しよくなることが分かった。実際に、2次元ブレイドのベータシステムの各要素はコードのラックの要素に対応している。そしてコードのラックの共役公式を得ることに成功した。
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[Publications] S.Kamada: "Standard forms of 3-braid 2-knots and their Alexander polynomials" Michigan Math.J.45. 189-205 (1998)
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[Publications] S.Kamada: "Unknotting immersed surface-links and singular braids by 1-handle surgeries" Osaka J.Math.(発表予定). Vanishing of a certain kind of Vassiliev invariants of 2-knots (S.Kamada)
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[Publications] Proc.Amer.Math.Soc.: "(発表予定)"