• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1997 Fiscal Year Annual Research Report

演算子形式による可解な場の量子論の研究とその応用

Research Project

Project/Area Number 09740142
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

阿部 光雄  京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80221729)

Keywords2次元量子重力 / 演算子形式 / ハイゼンベルク描像 / 厳密解 / 共形アノマリー / ゲージ独立性
Research Abstract

共変ゲージと光錐ゲージの2次元量子重力において明らかにされた新しいタイプのアノマリーが、より単純なモデルでも同様に存在することを示した。この単純なモデルはアノマリーのない自由場理論に帰着できるものであるため、その相違について解析を行い、超関数における結合則の破れとの関連を明らかにした。この成果は“Anomaly Problem in a Simple Model Analogous to the Lightcone-Gauge Two-Dimensional Quantum Gravity"(Preprint RIMS-1130)として現在投稿中である。
KraemmerとRebhanによって主張されていた、摂動論的枠組での2次元量子重力における共形アノマリーのゲージ独立性(すなわち、どのようなゲージ固定を用いても値が変わらないということ)の証明には誤りがあることを指摘した。しかしながら、詳細な具体的計算によって、背景計量が平坦な極限で線形近似のde Donderゲージに帰着するようなゲージ固定のクラスにおいては共形アノマリーのゲージ独立性が成立することを示した。この成果は論文“Proof of the Gauge Independence of the Conformal Anomaly of Bosonic String in the Sence of Kraemmer and Rebhan"(Preprint RIMS-1161)として現在投稿中である。
共変ゲージにおいてストリング理論と2次元量子重力の差異について考察し、前者は後者の固有の枠組には一致せず、その特別な一側面として理解すべきであることを示した。また、これまでの種々のアノマリーの存在が新しく見い出されたアノマリーによって統一的に説明できることを示した。これらの成果は論文“Question on D=26:String Theory versus Quantum Gravity"として、International Journal of Modern Physics A誌に掲載予定である。
共形ゲージの2次元量子重力をBRS量子化の枠組で定式化し、ハイゼンベルク描像において厳密解、即ち全ての厳密なn点関数、を構成した。他のゲージにおいて見い出された新しいタイプのアノマリーが共形ゲージでも存在することを示した。ただし、他のゲージとは異なり共形ゲージではこの新しいアノマリーはストリング理論の臨界次元D=26で消失する。しかしながら、このことは共形アノマリーがD-26に比例することとは同値ではないことを明らかにした。この成果は論文“D=26 and Exact Solution to the Conformal-Gauge Two-Dimensional Quantum Gravity"(Preprint RIMS-1181)として現在投稿中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] M.Abe: "Question on D=26:String Theory versus Quantum Gravity" International Journal of Modern Physics A. (発表予定). (1998)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi