多次元離散データに対する潜在構造モデルによる解析方法に関する研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09740154
• Research Institution: University of Miyazaki
• Principal Investigator: 藤井 良宜 宮崎大学, 教育学部, 助教授 (10218985)
• Keywords: 分割表 / Mantel-Haenszel推定量 / 生存時間解析 / 比例ハザードモデル / Nested Case-Control研究

Research Abstract

多次元分割表における構造的モデルを導入した場合の解析法の研究を2つの方向から進めている.1つは、さまざまな構造モデルに対するパラメータの推定において、層別2×2表の解析方法としてよく知られているMantel-Haenszel推定法を適用する新しい方法の研究である.この推定法は最尤推定法と異なり完全にモデルを特定する必要がなくその意味で頑健な推定量を構成できる.現在、推定方法の構成に成功しており今後.さまざまな設定での最尤推定量との比較を行っていく予定である.もうひとつは生存時間データ解析における離散データの解析方法の応用に関する研究である.生存時間解析においては、Coxの比例ハザードモデルの解析をはじめとして離散データの解析方法が応用されているが現在Nested Case Control研究と呼ばれる研究デザインでのMantel-Haenszelタイプの推定方法の適用を試みており、従来のランダムサンプリングの場合だけでなく.近年提案されているCounter-Matchingによるサンプリングにおいても適用可能であることが示せた。現在は.実際に適用するための準備として分散の推定法等について研究を進めている.