1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740157
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Research Institution | Osaka Women's University |
Principal Investigator |
綿森 葉子 大阪女子大学, 学芸学部, 講師 (70240538)
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Keywords | コンパクト / 方向 / 平均 / ランジュバン分布 / 中心極限定理 |
Research Abstract |
対象となる空間が一般次元超球面の場合、座標の入れ方にいくつかの方法があり、それによって解析の仕方も異なります。代表的な座標の入れ方のいくつかについて、それらがどういう場合に有利でありまた利用可能であるかを調べ、長所や短所を明らかにしました。そして、既存の分布のモデルについて特徴を調べ、通常のユークリッド空間での分布に用いられている統計的手法をいくつか適用し、得られた結果と、今までに得られている結果と比較してみました。また、特に円周上でのいわゆる平均に相当する特性量が何であるかを考え、球面への拡張を考慮しながら、ひとつの特性量を定義しました。それらの性質のいくつかを、幾何学的な構造を考慮した上で明らかにしました。一般次元の超球面上では、特にランジュバン分布について、いくつかの問題を考察しました。具体的には、平均方向や集中化母数の推定、平均方向についての検定などを、標本数が多いときまたは集中度が高いときそれぞれの場合について統計量の漸近的な挙動を導出しました。その結果、最尤推定量そのものよりもこれを少し修正した統計量のほうが偏りの面で良い場合が多いことがわかりました。これは通常のユークリッド空間における結果とは異なっており、球面上の特殊性の一つといえるでしょう。このほかにも、円周上で定義された相関係数を一般次元の超球面上に拡張することや、空間を拡張すること(例えば、トーラス上の分布など)を考察中です。
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