1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740174
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西 亮一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80252419)
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Keywords | 銀河形成 / 星形成 / 幅射輸送 |
Research Abstract |
我々は銀河の形成進化過程を明らかにするための第一段階として、重元素を含まない原始銀河雲の熱的・力学的進化の研究を行っている。原始銀河雲の進化を追うためには、化学進化と輻射輸送を合わせた熱的過程および力学的過程を同時に解くことが必要である。本年度は以下の研究を行った。 ・星質量程度の原始ガスが準静的収縮を行うための条件を求め、その場合の進化を調べている。しかし大半の場合には、分裂片は力学的平衡状態にはならず、動的に収縮することがわかった。これは、低温の原始組成ガスの冷却は主として水素分子の輝線によるため、光学的に厚くなっても温度勾配の効果で線幅が広がり冷却効率がなかなか落ちないためである(発表予定論文)。現在、分裂片の動的な収縮過程の研究を行っている。初期の質量、密度分布および組成等の依存性を調べるために、球対称の近似をして計算中である。 ・原始銀河雲の進化において衝撃波のはたす役割は非常に重要である。我々は原始ガス中の衝撃波の進化についての解析を継続して行っているが、近似解析に最低必要な条件を調べ、その応用として冷却ガスの分裂の条件を求めた(発表予定論文)。また、より一般的な解析も行っている。 我々の銀河系のハロ-に大量に存在することが示唆されている。MACHOs2は銀河形成と密接な関係を持つ可能性が強い。マイクロレンズ効果によるMACHO2s2の観測の意味と、MACHOsの候補天体の形成可能性についても研究中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hideya Uehara & Ryoichi Nishi: "The Most Simplified Analysis of the Pregalactic Shock" The Astrophysical. (in press). (1998)
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[Publications] Kazuyuki Omukai, Ryoichi Nishi, Hideyuki Uehara & Hajime Susa: "Evolution of Primordial Protostellar Clouds:Quasi-static Analysis" Progress of Theoretical Physics. 99(in press). (1998)