1997 Fiscal Year Annual Research Report
異常的U(1)対称性を持つ超対称弦理論と超対称性の破れの機構の解明
Project/Area Number |
09740193
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 博章 新潟大学, 理学部, 助手 (60262424)
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Keywords | 超対称性 / 超弦理論 / アノマラスU(1) |
Research Abstract |
異常的(アノマラス)U(1)ゲージ対称性を含む超対称模型(特に超弦模型)は、現実的な超対称性の破れの機構を与え得ることがいくつかのグループによって指摘されている。このような発展をさらに押し進めるためには、アノマラスU(1)ゲージ対称性を含む超弦模型を分類することが重要な問題となる。私はオ-ビフォルド構成に基づく超弦模型を解析し、アノマラスU(1)が現れるための必要条件を与えた。さらに、Z_N型のオ-ビフォルド構成に基づく超弦模型がアノマラスU(1)を含むか否かを判定するための一般的処法を与え、これらの結果の詳細をまとめた論文を発表した。 また京大基研での滞在型研究会において、アノマラスU(1)を含む超対称模型を取り上げ、その諸問題を講義した。その後、超対称性の破れが有効理論で簡潔に記述されることを発見し、今まで知られていなかった場合について模型を拡張した。(論文準備中)。 一方で、場の理論の非自明性との関連で、以前に京都大のグループと行なった共同研究の結果を超対称な場合に拡張し、ゲージ対称性について、一重項場がある場合、随伴表現場がある場合、および両者が共存する場合について解析した。その結果、随伴表現場がある場合、くりこみ群の赤外固定点で超対称性が拡大するこを示した(論文準備中)。さらにゲージ結合定数が定数になる場合に、随伴表現場の自己相互作用の効果を解析した。
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