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1998 Fiscal Year Annual Research Report

2次元系におけるボース凝縮の統一的取り扱い方法の構築

Research Project

Project/Area Number 09740291
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

徳光 昭夫  名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助手 (00244575)

Keywordsボース凝縮 / クロスオーバー / 引力ハバードモデル
Research Abstract

本年度は、引力ハバードモデルの超伝導状態の基底状態の粒子間引力強度によるクロスオーバーを、変形ランチョス法を用いた厳密対角化により調べた。系は3×3の正方格子で、周期的境界条件を課し、transferは最隣接のみとした。
本研究により分かったことは次の通りである:
1. 基底状態のエネルギーは、ボース凝縮がない平均場近似より明らかに下がる。すなわち凝縮が起こっていると考えてよい。なおこの取り扱いにおいては粒子数を固定した状態で調べる必要があるため、BCS的な平均場近似の取り扱いはできない。
2. upスピンとdownスピンの粒子数の差が小さいほど、つまり非磁性の状態ほどエネルギーは低い。
3. 引力の増加にともない対相関<Δ^+Δ+ΔΔ^+>は増大するが、引力がある程度まで強くなると変化しなくなる傾向が見られた。これは局所的な凝縮対ができていることを示す。
4. 化学ポテンシャルμの引力強度依存性はスムーズであり、系がフェルミオン的な振る舞いからボソン的な振る舞いへ移り変わるときに、μには特に特徴的な変化は見られなかった。
なお熱力学的極限でこれらの特徴が残るかどうかを見るためにはより大きな系での計算が必要であるが、厳密対角化の方法は計算資源(記憶容量)を大量に必要とするため確認できなかった。またCDW相関の有無については、偶数×偶数の系でないと調べることができないので、本研究では確認できなかった。
この内容は、日本物理学会秋の分科会で発表した。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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