1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740327
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
国場 敦夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70211886)
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Keywords | 量子可積分系 / 可解格子模型 / ベ-テ仮説 / 量子群 / アフィン・リー代数 / ヤン・バクスター方程式 |
Research Abstract |
1.デマジュール加群の指標について、可解格子模型の1次元状態和との関係を一般的な設定のもとに明らかにした。これにより、特にレベル1の古典型の場合について、8-2項係数等を用いた陽な指標公式を導びいた。 2.角転送行列法で考えられているパスを不均一な場合へ拡張した。この時不均一性を適当に保ちながら長さ無限大にすると、対応するクリスタルと一般に可約なインテグラブル表現のクリスタルの間に一対一対応が生じることを証明した。これによりそのようなインテグラブル表現の指標を拡張された1次元状態和としてあらわせることが判った。 3.1次元状態和のフェルミオン的表示式について,A型で対称、反対称テンソル表現から構成される任意の長さ、不均一性を持った場合の公式を得た。その極限を計算することにより予想されていたストリング関数の公式を証明し、またテンソル積の場合への一般化も同時に確立した。 sl(n)のレベルlの表現に対応する頂点模型について、角転送行列の局所エネルギーを一定に保った。部分空間の指標公式を得た。これは非可動準標準盤という新しい組合せ論的対象物で与えられることを示し、表現論における指数との関係を明らかにした。また、系として、組合せ論で重要なコストカ-フォルクス多項式に対する新しい公式を得た。 5.スピン1/2のxxZハイゼンベルグ模型の有限温度自由エネルギーやスピン-スピン相関長に対する非線型積分方程式を導いた。特に量子転送行列の特殊な比のみたす関数方程式を発見し、その解析性を明らかにした。積分方程式を数値的に解き、有限温度での相関長を求めた。
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[Publications] M.T.Batchelor: "Free energies and Critical Exponents of the A^<(1)>_1,B^<(1)>_n,C^<(1)>_n and D^<(1)>_n Face Models" J.Phys.Soc.Jpn.66. 913-916 (1997)
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[Publications] A.N.Kirillov: "Skew Young diagram method in spectral decomposition of Integrable lattice models" Commun.Math.Phys.185. 441-465 (1997)
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[Publications] A.Kuniba: "Characters of Demazure modules and Solvable lattice models" Nucl.Phys.B.[Physical Mathematics]. 510. 555-576 (1998)
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[Publications] A.Kuniba: "Demazure modules and perfect crystals" Commun.Math.Phys.(掲載予定).
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[Publications] A.Kuniba: "Crystals for Demazure modules of Classical Affine Lie Algebras" Journal of Algebra. (掲載予定).