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1997 Fiscal Year Annual Research Report

チベット高原と中高緯度大気循環場の相互作用の研究

Research Project

Project/Area Number 09740361
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

遠藤 伸彦  筑波大学, 地球科学系, 助手 (30282304)

Keywordsチベット / アジアモンスーン
Research Abstract

本研究では,チベット高原の存在が中高緯度の大気循環場の季節進行にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的としている。
当年度は,1992年から1993年にかけての冬季から春季にかけての季節進行の予備解析(1),1993年の夏季の季節進行の予備解析(2),および本解析に必要なデータの収集およびデータセットの作成を行なった。予備解析(1)では,SSM/Iデータから作成された積雪データのチベット高原上での精度の評価をおこなった。その結果,1)地形が複雑な地域,2)永久凍土の存在する地域では,積雪が過大評価される傾向があることが明らかになった。このような点に注意しつつ大気下層の成層状況との関連を調べ,春の融雪と植生の活動が活発になる時期に大気下層が湿潤不安定になりやすいことが明らかになった。
予備解析(2)では,1993年の夏季の季節進行を調査した。チベット高原の積雲対流活動が,チベット高原圧を高原上に存在させるために重要であることを指摘し,また積雲対流活動が中緯度偏西風帯のトラフの活動によって規制されることを明らかにした。予備解析(2)の結果は,日本気象学会や気象庁での研究会にて発表し,気象庁長期予報グループ発行の「グロースベッター」誌に掲載される予定である。
データセットの作成に関しては,1)米国NCARよりインドの静止衛星によって得られた可視画像および赤外画像データを取得した。取得したデータに幾何補正および必要な時間解像度への変換を施した。2)大気循環場のデータとして,NCEP/NCARの再解析データを取得し,必要なデータの抽出を行なった。3)また,地上気象要素のデータが必要なため,中国気象局発行の「中国地面気象記録」に掲載されているデータのデジタルデータセット化をすすめた。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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