1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740451
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
コスロビアン ハイク (財)レーザー技術総合研究所, レーザーバイオ科学研究チーム, 研究員 (70291036)
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Keywords | 走光性バクテリア / 野生種PYP / フェムト秒ダイナミクス / up conversion法 / 超高速異性化反応 / 遺伝子操作 / 変異種PYP / 変異種の反応ダイナミクス |
Research Abstract |
走光性バクテリアの光受容蛋白質胃窮こついて、その超高速、高効率光異性化反応のダイナミクスとメカニズムの詳細を解明するため、野生種PYPのクロモフォア(脱プロトン化trans-p-coumaric acid)のフェムト秒蛍光ダイナミクスの測定をup conversion法で世界で最初に行い、超高速異性化反応は蛍光状態から100fs-psで起こるため極短寿命蛍光はこの時間領域で非指数関数的l財酎欠庵(資的)*或衰を示すことを明らかにしたが、これに対する蛋白質ナノスペースの環境場としての効果を調べるため、水溶液中のクロモフォア及び遺伝子操作によりクロモフォア周辺のアミノ酸残基を変化させた数種の変異pypの蛍光ダイナミクスを測定して比較検討した。その結果、水溶液中のクロモフォアは野生種PYPのfs-ps極短寿命蛍光と異なり時定数11psの指数関数的減衰を示し、蛋白質ナノスべースで反応が大きく加速されていることを明らかにした。また、水溶液中では溶媒和による動的ストークス・シフトの効果が蛍光帯の長波長側での立ち上がりで観測されるが、蛋白質ナノスペース中では観測されず、励起Franck-Condon状態から蛍光状態への緩和は極端に速いことが解った。蛋白質内ナノスペースでのクロモフォアの極端寿命傾向はtrans体クロモフォアの蛍光状態から異性化反応の中間体であるねじれた状態が超高速で生成するためと考えられるが、現在までに調べた4種の変異種ではクロモフォアと周囲のアミノ酸残基との間の水素結合networkが弱くなる、または破壊される、あるいは正電荷を持ったアミノ酸残基とクロモフォアの負電荷の間のクローン相互作用が消滅する等のためナノスペースの構造が若干ルーズになると考えられるが、いづれd肖射汗こも野生種より反応はおそくなり、野生種PYPが超高速、高効率反応を行うようにいかに巧妙に造られているかを示す興味ある結果が帰られた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Chosyowjan, N.Mataga, Y.Shibata Y.Imamoto, F.Tokunaga: "Environmental Effects on the Femtosecond-Picosecond Fluoriscence Dynamics of Photoactive Yellow Protein : Chromophores in Aqueouos Solutions and Protein Nanospaces Modified by Site-Directed Mutageneses" J.Phys.Chem.B. 102・40. 7695-7698 (1998)