1998 Fiscal Year Annual Research Report
電圧印加エピタキシャル成長法による分子配向制御法の開発
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09750017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 好一 京都大学, 工学研究科, 助手 (20283632)
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Keywords | 有機薄膜 / 銅フタロシアニン / パラフィン / X線回折 / X線反射率 / 全反射 / 電界 |
Research Abstract |
優れた機能性を有する有機材料を作製するためには、目的とする分子の配向制御法の開発が必要である。平成9年度においては、KCl単結晶上に櫛形電極を作製し、電圧をかけながら銅フタロシアニン薄膜を成長させた場合、通常のエビタキシャル成長と異なる方向に配向することが、エネルギー分散型全反射X線回折法による測定で分かった。このことより、新規分子配向制御法の開発に対する指針を得た。一方。薄膜の分子配向制御と同様に高次構造の制御も機能性発現には重要な要素である。平成10年度は薄膜の高次構造評価のために、エネルギー分散型X線反射率測定計を新規に開発し、銅フタロシアニン薄膜の形成過程における高次構造の観測を行った。その結果、膜厚10nm付近における薄膜形態の変化が観測され、薄膜形成機構解明に向けた多くの有用な知見を得ることができた。これはエネルギー分散型全反射X線回折法により観測された分子配向変化の結果と一致する。また、白色X線を極低角で鏡面試料に照射した場合、全反射臨界エネルギーより僅かに高いエネルギーのX線が物質の極表面を伝搬するが、この表面伝搬X線の測定をエネルギー分散型X線反射率測定計を用いて測定した。試料にパラフィン薄膜を用いた場合、薄膜の側面から単色性の高い表面伝播X線が出射されることを発見した。表面伝搬X線のエネルギーは薄膜の密度、膜厚によって変化するため、正確にエネルギー分析することにより、薄膜の構造決定が可能と考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 林 好一 他: "エネルギー分散型X線反射率測定による銅フタロシアニン超薄膜の初期過程の解明" X線分析の進歩. 29. 71-84 (1998)
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[Publications] K.Hayashi et al.: "Refracted X-Rays prapigating near the surface under grazig incidora condition" Spectru chimica Acta Part B. 54B. 227-230 (1999)