1997 Fiscal Year Annual Research Report
エピタクシャル磁性超薄膜の表面界面構造・モルフォロジーと表面磁気光学効果
Project/Area Number |
09750030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長尾 忠昭 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40267456)
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Keywords | 表面 / 界面 / 走査トンネル電位差計(STP) / 走査トンネル顕微鏡(STM) / 磁性 / 超薄膜 / ELS-LEED / エピタクシー |
Research Abstract |
本研究では私が開発中の新しいエピタクシーの技術を磁性超薄膜に適用し、モフォロジーが精緻に規定された1・2原子層の極薄膜を固体表面上に製作し、その磁気的電気的性質を研究する。薄膜生成における新しいモニター手法としては私が新たに開発中のELS-LEED装置(エネルギー分析型低速電子回折装置)を用い、測定手段としては表面磁気光学Kerr効果(SMOKE)測定装置および走査トンネル電位差計(STP)を用いる。私はこれらの手法を用いて以下のような研究を計画した。 (1)まず、平坦な非磁性物質単結晶上に均一な金属単原子層をエピタクシャル成長させ、下地との結合状態や表面再配列など原子レベルの構造・伝子状態に由来する磁気モーメントや磁気構造を調べる。また、表面特有の原子配列構造(2次元合金など)や電子状態に起因する特異な磁気特性の発現の可能性を探る。 (2)続いて、ステップ密度・高さファセットなどがよく規定された下地表面を用意し、その上に1、2原子層の極薄膜を成長させ、そのナノスケールでの形態が表面磁気特性に及ぼす影響をさぐる。例えば例えば薄膜中のステップ密度・高さ、ドメインやアイランドなどのサイズ平均距離などをいろいろと変化させ足り、アイランド同士のパーコレイション相転移前後の等における磁気的特性の振る舞いを調べる。 本年度は表面磁気光学Kerr効果(SMOKE)測定装置の観測室および試料ホルダーを製作した。また、興味ある試料に対してRHEED観察、STM観察を行なうなどの、予備実験を行なった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長尾忠昭, 他: "Phase transitions of Si(III)-(√<3>×√<3>)R30°-Au:phase transitions in domain wall configuration" Physical Review B. 57(印刷中). 未定 (1998)
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[Publications] 長尾忠昭, 他: "Diffraction from small antiphase domains:α-√<3>×√<3>,β-√<3>×√<3>,and 6×6 phases of Au adsorbed Si(III)" Applied Surface Science. (掲載決定). 未定 (1998)
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[Publications] 中島雄二, 長尾忠昭, 他: "Critical Scattering at the order disorder phase transition of Si(III)-√<3>×√<3>R30°-Au surface" Physical Review B. 55・13. 8129-8135 (1997)
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[Publications] 長尾忠昭, 他: "Surface phonons of Na-induced superstructures on Al(III)" Physical Review B. 55・15. 10064-10073 (1997)
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[Publications] X.Tong, 長尾忠昭, 他: "STM observations of Ag adsorption on the Si(III)-√<3>×√<3>-Ag surface of low temperatures" Surface Science. (掲載決定). 未定 (1998)
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[Publications] 六田英治, 長尾忠昭, 他: "六ホウ化ランタンの表面フォノンと電子放射" 真空. 40・2. 77-83 (1997)