1997 Fiscal Year Annual Research Report
積層形偏光分離素子を用いた光ファイバアレイ集積型アイソレータの研究
Project/Area Number |
09750048
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 尚 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30261572)
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Keywords | アイソラ-タ / 光ファイバー集積デバイス / 偏光分離素子 / TECファイバ / 光ファイバ増幅器 / 無調整 / ルチル |
Research Abstract |
現在、光ファイバ増幅器は光ファイバネットワーク中に数多く用いられており、それぞれに複数個のアイソレータが必要になる。そのため、高性能、小型・並列集積、高生産性などの条件を満たすアイソレ一夕の開発が期待されている。 本研究では、チップ構成素子に、申請者がこれまで研究を進めてきた誘電体多層膜からなる積層形偏光分離素子(laminated polarization splitter:LPS)を用いたファイバ集積型アイソレータを作製・評価した。実用化レベル(挿入損失1dB以下、逆方向損失40dB以上)の特性を達成すること、複数本のファイバアレイに並列集積化すること、を目的としている。 (1).パラメータの最適設計と特性推定:FFP(Far Field Pattern)法を用いて、熱拡散コア拡大(TEC)ファイバのコア拡大部におけるスポットサイズを正確に測定する方法を確立した。得られたスポットサイズを用いてTECファイバの接続特性(回折損失、角度ずれ損失)を数値的に計算し、アイソレ一夕の特性(挿入損失、逆方向損失、反射減衰量など)を設計した。 (2).LPSの特性均一化:LPSを構成しているa‐Si:HとSiO_2の交互多層膜を、欠陥フリーで作製する条件について検討した。その結果、アイソレータヘの使用を考えた積層厚さ150μm以上、損失0.1dB/100μmのLPSを作製することができた。 (3).アイソレ一夕の作製・評価:作製したLPS、購入したガ一ネットを貼り合せ、アイソレータ・チップを作製した。接着層内のバブル、LPSの欠陥の有無などの貼り合わせ状態を赤外カメラにより観察・評価する。作製したチップをTECファイバの間に置き、アイソレータを組立てた。購入した位相補償機能付きレンズを用いて、光学評価を行ない、アイソレータとしての動作を砿認した。
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[Publications] T. Sato et al.: "In-line optical isolators integrated into a fiber array without alignment" IEEE Photoics Technology Letters. 9,7. 943-945 (1997)
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[Publications] 佐藤 尚: "積層形偏光分離素子の2次元光回路へのハイブリッド集積" 電子情報通信学会 論文誌. J81-C-I, 2. 106-107 (1998)