1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉川 宣一 筑波大学, 物理工学系, 講師 (00282335)
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Keywords | 可変回折光学素子 / 回折光学素子 / 空間光変調器 / 有機非線形材料 / 電子ビーム露光装置 |
Research Abstract |
光接続、光情報処理における波面制御用光学素子として、固定型と可変型のもつ優れた特徴を組み合わせたハイブリッド型の光学素子を提案しその設計と製作を行った。多数の点像を再生する計算機ホログラムなどの回折光学素子を高精度に二次元的に配列させ可変素子により制御することにより、従来の可変素子では実現が困難であった大解像度を可能にし、高速動作が期待できる。回折型光学素子の特徴である波長選択制を利用することができる。 固定型の部分には位相型計算機ホログラムを用いた高回折効率で任意の波面制御を行った。計算機ホログラムは、多数の再生点をもつように設計した。電子ビームによってサブミクロンの精度で描画し、レジスト上につくられた微細構造をそのまま利用するバイナリー光学素子と露光時間を調整によるマルチレベル構造の素子の製作を行った。バイナリー型素子の回折光率は理論値とのよい一致を示した。マルチレベル型素子の回折光率は理論値に比べて低かった。これはマルチレベルを製作する際の膜厚の調整が不十分であったことによる。使用するレジストと電子ビームの露光量の最適化を行った。また、新たに設計の自由度の増す計算機ホログラムの合成法として二重露光法によるオーバーライト型計算機ホログラムの製作法を考案した。可変型の部分には、市販の液晶テレビを空間光変調器として利用した。液晶空間光変調器は偏光制御による変調器として利用することができるので、偏光選択制ホログラムの使用を検討した。また新たにエタロン構成の有機非線形材料による振幅、位相、波長シフト変調の利用を行った。有機非線形材料としてDR1,DR19,MNAを使って薄膜素子を製作した。エタロン構成による波長シフト変調を行う素子は、誘電体多層膜を製作するときにおける二次元的に一様な変調を可能にする誘電体多層膜の反射率の最適化を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Harada: "Sprtial light modulafors with polymeric thinfilm Fobry-Perot elalons" OSA TOPS(Trends in Optica and Photrcoincs). 14. 127 (1997)
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[Publications] 吉川宣一: "計算機ホログラムを用いた光インターコネクション" Oplus E. 204. 95-100 (1997)