1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750084
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
松浦 義則 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (80285436)
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Keywords | インプラント / 骨改造現象 / CAD |
Research Abstract |
研究実績の概要 ・広島大学歯学部より提供を受けたインプラントの形状寸法の詳細数値、及びインプラント埋入手術をほどこしたニホンザルのインプラント定着後のインプラント埋入部位における剖検データを2.5次元CAD装置に自動入力するアプリケーションを開発実装した。また、そのアプリケーションを用いて同一測定平面上にない骨とインプラントの位置関係を任意の座標系に対して75μm単位の実寸法で測定することが可能となった。 ・インプラント埋入部位における手術後の骨の改造過程における破骨細胞と骨芽細胞が持つ機能、骨内部の物理的、化学的、細胞学的及び環境に関する圧電効果等の知見に基づいて発展方定式によりモデル化しシミュレーションを行った。骨組織の中にインプラントを埋入するための穴を空け骨髄を満たしたと仮定した初期状態の値からシミュレーションを開始したところ、骨髄中に海綿状に発達した骨梁を確認することができた。これは、2.5次元CAD装置に実装したインプラント定着後のインプラント埋入部位の状況に非常に類似している。 ・第23回発展方定式研究会(12月21〜23日、千葉大学)にて、上記のインプラント改造現象のモデルとそのシミュレーションの結果を発表した。 今後の研究計画 ・本研究は、歯科インプラントと骨結合様相をシミュレートし、インプラントとインプラント埋入窩径との関係、インプラントの表面に刻む溝の最適な形状、インプラント上部構造の設計ガイドラインなどを求めることを最終の目的として始めたものである。したがって、実際のインプラントを埋入する形状及び骨改造現象に係るCa、Pなどの物理的刺激をつかさどる物質、ホルモン、ビタミンなどの化学的刺激をつかさどる物質、alkalinephosphatase、acidphosphataseなどの酵素等について調査し、更にシミュレーションを行う。
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