1998 Fiscal Year Annual Research Report
キャビテーション噴流による機械材料表面への高耐食性不動態層生成
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09750092
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
祖山 均 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90211995)
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Keywords | 耐食性 / 表面改質 / 不動態層 / 腐食電位 / キャビテーション / 噴流 / 炭素鋼 / 残留応力 |
Research Abstract |
本研究は,通常流体機械に損傷をもたらすキャビテーションを,キャビテーション噴流を用いて制御して機械材料表面に直接的に耐食性不動態層を生成して,その不動態層を定量的に評価することを目的としている。本年度は,平成9年度の研究成果を踏まえて,耐食性不動態層の生成および評価について以下の研究を実施した。 1. 耐食性不動態層の評価 耐食性不動態層の程度を示す物理量として,イオン交換水中での腐食電位を用いることを見出し,キャビテーション噴流にさらした試験片の耐食性を評価した。また試験片表面をカラーフィルムで光学顕微鏡撮影し,そのネガから設備備品費で購入したフォトスキャナによりデータを入力して画像処理し,耐食性向上を評価した。 2. 最適加工条件の確立 キャビテーション噴流による耐食性不動態層の生成に及ぼす因子の把握および,最適加工条件の確立を目的として,種々の条件のキャビテーション噴流を炭素鋼表面に噴射して不動態層を生成し,上記のイオン交換水中の腐食電位を耐食性を表す指標として,不動態層の耐食性を評価した。その結果,不動態層は,キャビテーション係数(ノズル下流側圧力とノズル下流側圧力の比),スタンドオフ距離(ノズルと被加工面までの距離),被加工面上での噴流軸中心からの距離,噴射時間などにより変化し,それぞれ最適値が存在することを明らかにした。また設備備品費で購入した純水用電気伝導率計を用いて水質をモニタし,水質の影響も調べた。メカノケミカル的な観点から,キャビテーション衝撃力を自作したセンサにより計測して,衝撃力と耐食性向上の関係を明らかにし,残留応力の計測も行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 祖山 均: "キャビテーション噴流による材料試験と表面改質" 材料. 47・4. 381-387 (1998)
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[Publications] 祖山 均(朴貞道,坂真澄,阿部博之): "キャビテーション噴流によるステンレス鋼の残留応力改善" 材料. 47・8. 808-812 (1998)
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[Publications] 祖山 均: "キャビテーション噴流による表面改質" 豊田研究報告. 51号. 49-53 (1998)
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[Publications] H.Soyama(A.Lichtarowicz and D.Lampard): "Useful Correlations for Cavitating Jets" Proceedings of Third International Symposium on Cavitation. 2. 147-156 (1998)
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[Publications] 祖山 均: "キャビテーション噴流による材料試験・表面改質における支配因子" 噴流工学. 15・2. 31-37 (1998)
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[Publications] 祖山 均(浅原将人,坂真澄): "キャビテーション噴流が機械材料の耐食性に及ぼす影響" 日本機械学会東北支部第34期総会・講演会講演論文集. (発表予定). (1999)