1998 Fiscal Year Annual Research Report
光化学反応を用いた混相流におけるIn-situ多次元流速計測手法の開発
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09750192
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
細川 茂雄 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (10252793)
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Keywords | レーザ誘起蛍光 / 相定義関数 / 流速測定 / 気泡 / 非接触測定 / ボイド率 / 温度測定 |
Research Abstract |
本研究では、混相流における微細構造や時間変動特性の把握をできる計測手法として、温度、速度、相定義関数の同時測定を可能とする高分解能非接触局所計測手法の開発を行った。また、静止水中を上昇する気泡、鉛直円管内気泡流、温度成層場を上昇する単一気泡に開発した計測手法を適用し、計測手法の性能を評価した。 本手法は、液相中に蛍光物質を混入し、レーザドップラ流速計と同様の光学系を用いて速度場を測定する。この際、測定点に液相が存在する場合には、速度信号と同時に蛍光が観測できる。測定点に気泡又は固体粒子が存在する場合には、蛍光は観測できず、蛍光強度の時系列データからボイド率が測定できる。さらに、測定点に液相が存在する場合に得られる蛍光強度から液相の局所温度の測定が可能となる。本手法の開発手順を以下に示す。 1) Ar-ionレーザを光源とした計測用光学系と蛍光信号処理回路および信号処理プログラムを設計、製作した。 2) 温度、相定義関数の測定原理の確認と誤差を評価した。 3) 温度、速度、相定義関数の同期を可能とし、システムとして完成した。 また本手法を混相流に適用した場合の性能評価結果を以下に示す。 1) 本計測手法は混相流に対して、相定義関数、ボイド率、温度と速度の局所非接触時系列同時測定が可能であり、分散性混相流で数密度が非常に高い場合を除いて非常に有効な手法である。 2) 本手法の空間分解能は、100μm程度、時間分解能は0.1ms程度であり、気泡背後のWake構造等、高い分解能が要求される混相流のミクロ現象の解明に有効である。 3) 本手法の精度は、速度、ボイド率に対して数%、温度に対して1度以下であり、高精度で測定が可能である。さらに、本計測手法を用いることにより、得られた知見を以下に示す。 1) 静止液中を上昇する気泡により誘発された流れ場においては、相定義関数と平均速度、流速変動の間に強い相関関係がある。 2) 気泡背後の双子渦の長さは気泡径の約2倍程度であり、幅は気泡径の2/3程度である。 3) 温度成層中を上昇する気泡背後の低温度領域は、気泡背後の双子渦に比べて小さい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shigeo Hosokawa 他3名: "Unintrusive measurement of phase density function and velocity" 1^<st> Japanese-European Two-Phase Flow Group Meeting. H4. 1-8 (1998)
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[Publications] 細川 茂雄 他3名: "相定義関数と局所速度の非接触測定" 混相流シンポジウム'98. 75-76 (1998)
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[Publications] 竹坂憲治 他3名: "単一気泡近傍の液相速度分布の計測" 日本機械学会関西支部第256回講演会. 5-5-5-6 (1998)
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[Publications] 細川 茂雄 他1名: "蛍光色素を用いた気泡を含む流れの計測" 第2回オーガナイズド混相流フォーラム'98-福岡. 25-30 (1998)