1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750213
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森吉 泰生 千葉大学, 工学部, 助教授 (40230172)
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Keywords | 層状給気 / 予混合燃焼 / モデリング |
Research Abstract |
プロパン-空気の濃混合気と希薄混合気が隣り合う容器内での燃焼現象の観察とその数値解析を行った.現象は指圧解析,シュリーレン撮影,LDVを用いた流速測定により行った.燃焼モデルにはフラクタルモデル,1段総括付加逆反応モデル,2段可逆反応モデルの3つを用いた.2つの混合気の当量比組み合わせを変えて実験を行った結果,層状化を進めるほど燃焼速度は増加した.また,シュリーレン撮影によると,単独では着火しない極希薄な混合気側にも密度勾配が見られ,火炎帯が移動しているように観察された.また希薄側にのみ,2枚の火炎帯が観測された.実験と同条件で計算を行ったところ,フラクタルモデルと1段総括付加逆反応モデルでは,層状化を進めるほど燃焼速度が増加する様子は予測できなかったが,2段可逆反応モデルは定性的に予測できることが分かった.しかしながら,2枚の火炎帯を再現することはできなかった.2段反応モデルでは比較的低温で反応するCOの反応を含むため,定性的な予測精度が向上したと考えられる.計算結果とLDVによる流速測定結果から,希薄側に見られる密度勾配は必ずしも火炎帯ではなく,急峻な温度勾配である可能性が示された.また,2つの混合気間に複雑な流れ場が生じており,これにより温度分布が変化し,極希薄側予混合気も燃焼していることが分かった.2段可逆反応モデルを使っても定量的な予測精度は十分ではなく,より高次の反応モデルやPDF燃焼モデルなどを採用する必要があると考えられる.実験に関しては,乱れや混合気分布を空間的に大きく変化させて行う必要がある.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yasuo Moriyoshi: "Analysis of Stratified Charge Combustion Mechanism Using Simplified Model combustion chamber" IEA TLM. No.19. 41-49 (1997)
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[Publications] 森吉泰生, 森川秀明, 神本武征: "単純化された層状給気場における火炎伝播現象の観察" 自動車技術会,学術講演会前刷集. No.976. 17-20 (1997)