1997 Fiscal Year Annual Research Report
フォトクロミズムによる自由界面近傍の熱流体場の速度・温度同時計測
Project/Area Number |
09750217
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 祐二 東京工業大学, 工学部, 助手 (20242274)
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Keywords | フォトクロミズム / 感光染料励起法 / 速度・温度同時計測 / 消色時定数 |
Research Abstract |
フォトクロミズムを熱流体場の可視化に応用し、感光染料のスピロオキサジンを溶解したエタノール水溶液に対し、紫外線レーザー(YAGレーザー:355nm)照射による励起着色部の移動距離からの速度分布計測とともに、着色部の消色速度から温度分布をも非接触かつ同時に画像計測することを試みた。まず、温度一定の密閉容器内に満たされたエタノール水溶液に対し、紫外線レーザーを照射し、その消色の様子を高精度・高ダイナミクス(14bit)なCCDカメラを通してコンピュータに画像を取り込み、感光染料の着色の濃淡の時間変化を追うことにより消色時定数の温度依存性について検討をした。その結果、感光染料の消色時定数の逆数が絶対温度の逆数の指数関数で表されることが分かった。また、この関係を用い、同じ密閉容器の左右を加熱・冷却することにより発生する自然対流場に対して、垂直加熱面近傍の速度・温度同時計測を試み、ある程度ゆっくりした流れ場に対しては本速度・温度計測法の適用が可能であることが分かった。今後は、流動場での対流・拡散による感光染料の発色・消色への影響を考慮した計測について検討を行い、自由界面を持つ流れ場への応用を試み、界面近傍の熱・流動特性を明らかにする。
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