1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750243
|
Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
奥村 幸彦 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (80262971)
|
Keywords | 燃焼 / 高電圧 / 微粒子合成 / 火炎構造 |
Research Abstract |
本研究では、大気圧下の対向流拡散火炎に高電圧を印加して実際に活性な反応場を生成するとともに、その火炎構造の制御性についてまず検討した。成果(1),(2)は直流印加時の結果であり、(3)(4)は交流印加時の結果である。 成果(1)直流電圧の印加により、電極近傍に反応領域を近接(位置制御)できることを明らかにした。これにより、電極近傍でクエンチ反応を効かした微粒子制御や材料合成に応用できる見通しを得た。微粒子成長過程はラジカル生成反応とクエンチング反応のバランスにより決定されるため、電極近傍での電圧印加の制御が重要となる。 成果(2)数値計算を行なうことにより、直流印加における火炎内の電子・イオン密度、電界強度、電位分布を見積もった。結果として、電極近くの領域では、10^<-9>モルフラクションオーダーの電荷分離が生じており、2〜3kV/cm程度の電界が存在する。この分布から算出したデバイ長さは0.06mm程度と比較的大きく、電極近傍でシースが生じやすいことがわかる。 成果(3)交流印加(±1kV,20kHz)時の拡散火炎においては、燃料濃度の減少勾配(燃料消費率)が大きくなり、反応生成物も通常の火炎より広範囲に分布する活性な反応場が得られた。 成果(4)燃焼ガス中にヘリウム等の希ガスを混入した場合には、交流印加法によりラジカル発光強度の最大値や分布形状が制御できる。
|
Research Products
(2 results)